思い出写真
結婚式準備をどんどん進めていかねば。
彼女と出掛けて、それなりに写真を撮っていた気がしてたけど、全然だったね。
あの頃、結婚式に使うかもしれないからなんて発想はあるわけがなく。
ただ食べ物の写真と、それを食べている彼女の写真があるばかり。
あとは思い出の品を収めているものもあるが、単品なので使いようがない。
二人が写っているものなんて皆無だ。
僕ら二人が振り返るには十分な情報量だけど、第三者が見ても状況が掴めない。
彼女の写真を撮るのは好きだけど、自分が入るのはなんだか嫌なのよね。
彼女は写真写り良くて、すごく可愛いんだけど、隣の男は気持ち悪い。
自分ってだめだね。
僕も彼女も積極的に写真に収められたいタイプじゃないから、余計に写真を撮らなかったのだろう。
しかし今となってはそれが仇となっている。
とはいえ、どうにもならない!っていうレベルでないわけじゃないから、飾る用の写真を用意することやムービーを完成させることは可能だ。
二人の写真がもっとたくさんあると、仲良しラブラブ感が増すのだろう。
でも確か、仲良しラブラブ感を出しているカップルの方が別れるらしいから、食べ物とか品物ばっかりの僕らは長続きするのかもしれない。
二人で写真撮るのは、周りにアピールするためだもんねきっと。
こんなにラブラブですよ~とか、彼氏彼女がこんなに素敵な人なんですよ~とか、二人でこんなところ行ったよ~とか。
まあそれも必要なことではあるか。
うん。
写真用意しなくっちゃ。
おわり。