かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

見学

 今日も彼女と一緒にお出かけ。

 最初の行き先は結婚式場。

 ブライダルフェアというものに参加してきた。

 僕らはそんなにすぐ結婚式を挙げるつもりはないのだが、彼女のお姉さんの紹介もあり、せっかくなので参加してみることにした。

 全く何にも考えずに、ふわーっとした感じで行ってみたので、最初にアンケートを渡された時に、すごく困った。

 予算とか、式の日にちとか、どんな結婚式が良いとか。

 あとはプロフィールみたいな項目もあって、思い出の場所だとか、宝物だとか、好きなアーティストだとか。

 なーんも考えてなかった。

 出だしで躓いたので、ちょっとげんなりしかけたけど、話をしているうちに楽しくなってきた。

 少しずつ、結婚式というものがどういう手順で行われるのか、どんな会場なのか、どんな気持ちで望むのかというようなことが見えてくる。

 そうすると、建物がきれいだとか、景色が良いとか、そういうものを楽しむ余裕が出てきた。

 結婚式いいなあって思った。

 彼女もすごく楽しんでいて、いいねえって言い合った。

 僕らの好みって、かなり似ている。合わないときは全く合わないんだけど、基本的には一緒の好み。

 だから、いいね~!って言うポイントが一緒で楽しい。

 壁の色が素敵だねとか、こういう仕組みは面白いねとか。

 二人で楽しいところ、良いところを見つけて共有して、どんどん楽しくなっていく。

 二、三時間と聞いていたのに、五時間近く案内やらお食事体験やらで滞在して、すごーーく疲れた。

 楽しかったし、充実してたけど、慣れない場所と緊張感でどっと疲れたね。

 途中、従業員の人たちが、拍手で出迎えてくれたり、フラワーシャワーしてくれたりして、実際の雰囲気を味わえたのだが、相当恥ずかしかった。

 ただ同時に、あぁ僕たち結婚するんだなあ、そういうところまでやってきたんだなあって実感することができた。これはとってもよかった。

 彼女と付き合うことになって、恋人という関係になったけど、恋人同士だなあってことを実感するようなイベントってあんまりなかった。

 でもプロポーズしてから、指輪を選びに行くときも、今日の結婚式場でも、おめでとうございますって言ってくれる。

 しかも、彼女のことを奥様って呼んだり、新郎新婦って呼んだりする。

 もちろんまだそうはなってないんだけど、そこに一歩足を踏み入れているんだなって体感できる。

 予想よりも二時間も長かったので、不動産屋さんに行く時間が迫ってきてた。

 急いでお店へと向かって、駆け込んだ。

 そしたらまず、担当の人が代わってた。

 前回の良い人だけど成績は悪そうな人から、明るくて適当そうだけどそつなく仕事はこなしそうな人に変更されていた。

 どういう経緯でかわったのかは不明。

 最初の人がよかったけど、まあいいかーって二人でアイコンタクトを取って受け入れた。チェンジしてくださいとも言えないしね。

 気を取り直して候補地を内覧しに行った。

 僕らの中ではここでほぼ確定って感じで、実際に中を見てみたいのはもちろんだけど、カーテンのサイズとか部屋の広さを測っておきたいなというところだった。

 家具を置くイメージを膨らませて、サイズを測って、記録しておいた。

 部屋の広さも良いし、作りも良いし、収納もあるし、ここで決めようかということで再びお店へ戻ってきた。

 他の人の申し込みが既にされていないかの確認をして、部屋を決めて申し込み。

 角部屋と、間の部屋とどっちにしようと悩んだけど、角部屋にしといた。

 きっとそのほうが後悔しないと思って。

 本契約は後日。

 僕の気持ちとしては、もう決定して契約したくらいの感じ。

 結婚式場と不動産屋と、七時間くらい掛けて予定を済ませたらへとへとになった。

 疲れと、今後迫りくる巨大な出費への漠然とした不安感に襲われた。

 彼女も疲れてぐったりして、大きな買い物をした後のもやっとした気持ちに苛まれていた。

 悪い買い物はしてないし、買ったものに対して後悔は一切ない。

 指輪も、家も。

 ただきっと、わくわくした気持ちを、疲労感が押し込めてしまっていたのだろう。

 予定を終えて、少し寄り道をしつつ家へと帰ってきた。

 本当に疲れたので二人で横になって、しばらく休憩することにした。

 晩ご飯は母にお願いしていたので、気合い入れてシチューを作ってくれてた。

 ご飯を食べたら、気分転換にもなって、心が軽くなってきた。

 彼女はいつも我が家のご飯を美味しい!って食べてくれるので嬉しい。

 少し元気が出てきたものの、疲労感はものすごくて、食事の後またしばらくゆっくりして、それから彼女を家まで送っていった。

 ここ二日間で、ものすごく色々詰め込んだ。

 その結果、一気に色々進んだ。

 一気に進みすぎて不安になる部分はある。

 でも、二人でいればきっと大丈夫だって思っている。

 困難を乗り越えていける。

 僕が頑張るのはもちろんだし、彼女も一緒に頑張ってくれる。

 二人力を合わせて、先へと進んでいきたい。

 不安もあるけど、楽しみなことがいっぱい待っている。

 わくわく!!

 おわり。