かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

指輪

 今日は彼女とお出かけした。

 なにをしてきたかというと、指輪を見てきた。

 今の時代、婚約指輪をプロポーズ後に彼女と選びに行くっていうのがアリらしい。

 それを聞いていたので、プロポーズ時に指輪をどうしようっていうのを全く考えていなくて、また考えて彼女と一緒に探しに行けばいいや~って思ってた。

 で、先延ばしにする必要もないし、プロポーズの余韻が残っているうちにと思って今日、見に行ったのだ。

 もちろん、今日すぐに買うつもりもなく、何店舗か見て回って、候補を決められたらいいなあって思ってた。

 全くどんなものが良いかというのも考えてなかったしね。

 とりあえず彼女を迎えに行って、カフェでランチを食べた。

 久々にガレットを食べたけど、美味しかったなあ。

 彼女はオムライス食べてた。

 少し車を走らせて、田舎の中の都会へとやってきた。

 ここには歩いて回れる範囲に四店舗ほどブライダルの指輪を扱うお店がある。

 じゃあ早速行ってみよー!ってことで、一番近かったお店へと向かった。

 彼女は、どこに行くか僕に全部任せるということだったので、主体性のない僕には非常にプレッシャーだった。

 僕の日常には最も縁遠いものの一つであろう指輪屋さん。

 入り口から店内を見て、ちょっと怖気づいた。

 幸運にも、他にお客さんはいなかった。

 時期が時期だけに、混み合っていることも覚悟していたのだが、大丈夫だったみたい。

 午前中は指輪の受け取りが殺到してたらしいので、午後来て正解だった。

 そりゃそうよねえ。みんなクリスマスにプロポーズしたいよねえ。

 なるほどなー!となにも考えてなかった僕は感心した。

 店員さんに言われて、僕らもクリスマスイブに指輪を見に来るという、そこそこロマンチックなことをしていたことに気付かされた。

 きっちりしている店内と店員さんで、非常に高級感に溢れてて、緊張するものの、いい雰囲気だなあと思った。

 当たり前だけど僕に決定権があり、僕が主体で話を進めるという状態が、めちゃくちゃプレッシャーで、ものすごく緊張した。

 指輪を付けさせて貰える段階になると、彼女に似合う指輪を見てはテンションが上がった。

 彼女が指輪しているの素敵だなあって思った。

 選ぶの楽しい。

 婚約指輪と一緒に結婚指輪も見せてもらえて、僕も付けさせてもらった。

 じっくり似合うのを探して、試しに付けてみて、似合うー!可愛いー!ってやってると、どんどん買いたくなる。

 そして、これだ!って思う指輪に出会えた。

 僕の好みも、彼女の好みも反映された、素敵な指輪。

 買うしかないなって思った。

 店員さんのトークも上手だったし、完全に買う気にさせられたなって感じてたけど、それでもいいから買いたいなって思った。

 指輪をつけた彼女が素敵だったんだもの。

 これを彼女にあげたいなって思った。付けて欲しいなって。

 他のところも見なくて良いのかという考えは浮かんだけど、店員さんも指輪も気に入った状態で、他のところを見にいく気が起きなかった。

 同じテンションでほかも回ってたらしんどくてたまらないだろうってのもあった。

 高い買い物だ。簡単に買えるものではない。

 慎重に決めなくちゃいけない。

 でも、勢いも大事だ。

 悩みながらも僕の気持ちは決まっていた。

 購入決定。

 指輪を選んでいるときがめちゃくちゃ楽しくて幸せだったんだ。

 早く結婚指輪のために結婚式しなきゃって思った。

 こんなにいい気分で買い物ができたのはいつ以来かなあって感じ。

 めちゃくちゃ高い買い物だったけど、全く後悔していない。

 いい買い物ができたなって思ってる。

 僕の貯金も収入も、かなり少ない。

 だからって、指輪を妥協して安っぽいものにはしたくなかった。

 彼女がこれから先、どこで指輪買ったの?とかどこの指輪?とか聞かれた時に、言うの恥ずかしいってなるのが嫌だった。

 自慢できるほどじゃなくても、普通に言えるくらいのものがよかった。

 だから良い買い物ができたと思う。

 気分良くお買い物を終え、帰りがてら家具屋さんへ寄ってベッドを見た。

 ここでも喋るのが上手な店員さんに接客してもらえた。

 マットレスの説明を受けながらいっぱい寝転んで試せた。

 自分が求めているものがどんなものかが明確になっていくのが楽しい。

 彼女との好みの差もどうやって埋めていくか考えるのも面白い。

 ベッドはまだちょっと先になるから、参考にさせてもらって、カーテンもさらりと見て帰ってきた。

 晩ご飯はなににしましょうかと話していると、僕が牛タンと口走り、口走ったらめちゃくちゃ食べたくなったので、お店へと向かった。

 高級な晩ご飯になったけど、クリスマスイブだし良いよね!

 その後、僕の家へ寄ってしばらくゆっくり過ごしたあと、彼女を家へ送って行って解散。

 緊張したからか、非常に疲れた。

 でも気分が良い。

 良いお買い物ができた。

 幸せをいっぱい感じられた。

 お金がどんどんなくなって行きそうなので、仕事を頑張って稼がなきゃいかんね。

 明日も予定が盛りだくさん!

 楽しみで仕方ない!!

 おわり!