かぶる
彼女と僕の発言が被る謎。
同じタイミングで同じ台詞を言うことが多い僕たち。
単純な僕は、仲が良いってことだー!と喜んで終わりなのだけれど、それだとつまらない。
そこで今日は、どうして起こるんだろうと部分を、少し深く考えてみたい。
まず、被る発言っていうのは、その場のノリで言ったこととか、このタイミングで言うしかないこと、みたいなものが多い。
コンビニの駐車場で話し込んでて、隣接する家の電気が消えたのを見て、おやすみなさいって言うのが被った覚えがある。
これは完全に、そのタイミングでしか言えない、その場のノリでしかない発言だ。
深い意味があるわけでもなく、熟考の末に出た言葉でもない。
感覚的に、つい出た言葉とか、ふっと思いついた言葉なんかが合う。
僕は頭の回転が遅いから、考えたことが口から出るまで、少し間が掛る。
彼女は頭の回転が早く、喋りながら次に喋る言葉を考えているくらいなので、テンポよく詰まることなく話ができる。
そんな喋るテンポも違うはずの僕らが、同じタイミングで同じ言葉を喋るっていうのは面白い。
きっと、今だ!って思うタイミングが似てるんだと思う。
走り幅跳びなんて、助走を付けて、踏み切るときのタイミングがすごく大事だ。遅すぎても早すぎてもだめ。
そして僕たちはこの、タイミングを決めるための感覚が似てるのかもしれない。
いまだ!って思うタイミングが近いってことね。
だから発言が被る。
じゃあ発言内容はどうして被るのか。
それはセンスが似てるからなのかなと思う。
彼女のほうが断然センスはあるんだけど、方向性が似てるんだよね。
ド派手な服装よりはシンプルな服装のほうが好きとか。
見た目ばっかりを重視しないで、使いやすさにもこだわるとか。
感じ方や考え方も似ているんだと思う。
こういう人は絶対に許せないとか、これは楽しくて好きだとか。
二人して何かを見たりやったりした時に、感想を挙げようとすると、やはり似たような感想を抱いているもんね。
彼女は僕と思考が似ている、では不名誉かもしれないけど、考え方とか感じ方が似てるんだろうなとは思う。
あとはやっぱり、一緒に何かすることが多いのもあると思う。
似てくるって言うじゃんね。一緒にいる時間長いと。
彼女の気になるポイントが分かってくると、自分もそういうところが気になるよになってくるっていうのもある。
だから同じ所に注目して、同じ発言をしちゃうということもあり得る。
つまりは仲良しってことなんだと思うんだよね。
お互いのテンポにお互いが知らず知らずのうちに合わせに行ってるのかもしれない。
発言がかぶると僕は嬉しいし楽しい。
見えない何かでつながっているんだ!って夢見がちなことを考える。
偶然ってこともあるだろうけど、回数が多いので仲良しだからっていうほうがしっくりくる。
謎を解明するつもりが、結局仲良しというわかりきった結論に至った。
とっても仲良しでいられて嬉しいね。