残業
帰ってくるのが遅くなりすぎて、もはや感覚が狂いだした。
7時に帰れたら早い気がしてきた。
一応、定時は5時45分よ。
ぐも~ん。
朝、彼女が早く帰ってきてね~って僕を送り出してくれる。
もちろん僕も早く帰りたい。
でもさ、上司がそれを許してくれないわけ。
上司と一緒に外回りするじゃん。
僕がもう帰りましょうなんて言えないじゃん。
早く帰れないことが確定した辺りから急激に無口になる僕。
内心めちゃくちゃご機嫌斜めだけど、さすがにそれではいけないので、なんとかごまかすのだ。
早く帰りたいじゃん。
帰らせてよ。
彼女が待っているのだ。
早く帰ってきてほしいな~って待ってくれてる。
めっっちゃ帰りたいのに、自分ではどうにもできないもどかしさ。
今日は最後の最後でトラブル対応をしなくちゃいけなくなったので、全力で手早く片付けてきた。
安全な方法ではなく、速度を求めて解決。
ここが長引いたらまじで帰れないと思って。
一人で暮らしてたらここまで必死に帰ろうって思わないんじゃないかなあ。
ある種の諦めが生まれて、もういいやって思うはず。
でも彼女が待っていてくれるから、少しでも早く帰ろうって思える。
彼女がいてくれてよかった。
彼女が僕を待ってくれていることが嬉しい。
遅くなってしまうのは本当に申し訳ない。
明日は早く帰りたいなあ。
もうやってらんないぜ!
おわり。