脱普通
今日ふと、僕と彼女は普通じゃないのかもしれないと思った。
ここでの普通は、多数決を取った時に過半数になるという意味であり、それが良いとか悪いとか言う話ではないことはご理解いただきたい。
僕は今までずっと自分が平凡中の平凡の人生を送っていると思って生きてきた。
平凡だと自覚しているからこそ、ちょっと変わっている、特別な存在に憧れていた。
しかし、結婚式の打ち合わせをしていくなかで、自分や彼女のことを客観的に見ると、もしかして普通とはちょっと違うのかもという考えが芽生えてきた。
色々決めていくなかで、こんな風に言う人がいなかったとか、今までやってきたなかで初めてですとか、言われる。
ど平凡だと思っていたのに、どうやら人と違うことをしているらしいということに気がつくわけだ。
人と違うことが良いことばかりではないが、僕にとっては嬉しいことだ。
結婚式に関して言えば、オリジナリティの追求は必要ないとは思うけど、それでも他の人とは少し違う、インパクトのようなものを残したいなと思う。
誰かと結婚式の話をする時に、そういえばこんなことやった結婚式に出たことあるよ~って言ってもらえるようなやつ。
僕がど平凡から脱却できたのは、彼女の存在があったからだろう。
彼女は人と違うことを恐れない。
みんながやっているから、という理由だけではやらない。
自分の判断を大切にして、自分の良いと思った選択をする。
それに僕も影響されているんじゃないかな。
僕は昔から人と違うことをしたいと思いながらも、違うことをする勇気がなかった。
彼女のおかげで違う選択を取る勇気が出てきたんだと思う。
それでも、僕たちはわりと普通のカップルで、普通の結婚式をするつもりだったのだが、客観的に見るとそうではないらしい。
それが僕は嬉しい。
飛び抜けて特別ではなくてもいいから、少し変わったことをやる人になれたら、なんだか世界が広がる気がするのだ。
固定観念を突破した感というか。
脱普通の人。
でもやっぱり彼女がいなければ僕は平凡な人間なんじゃないかなって気がする。
おわり。