かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

肉塊美味

 年末の特番って結構面白いのやるのね。

 テレビっ子になりそう。

 僕にはテレビを観るという習慣がないので、彼女と一緒じゃなかったら特番の面白さにも気付けなかったと思う。

 彼女は僕の世界を広げてくれる。

 僕はどうも今ある状態から抜け出そうとしない傾向にある。

 保守的。

 自覚はあんまりないんだけど、振り返るとどうもそういう選択ばかりしてきているようだ。

 食べたことないからやめとくとか、そういうのやったことないから別にいいよみたいな。

 育ってきた環境が違う彼女とは、やっぱり文化の違いみたいなものが出てくる。

 上記のテレビを観る観ないもそう。

 録画して番組を観るなんて僕はほとんどやってこなかった。

 彼女と一緒に暮らす前に、同じ番組を観るために録画してたことはあったけど、あれも観ないまま溜めまくってたし。

 一緒に暮らしていると、ご飯のときとかゆっくりしているときとか、テレビを観る時間ができる。

 彼女と一緒にみていると、どうも僕のほうが楽しんでいるんじゃないかなって思うことが多々ある。

 僕にとってテレビが新鮮で面白いものでも、彼女からするとそうでもないのかもしれない。

 今日、晩ごはんにお肉の塊を焼いた。

 最近ブーム来てる。

 これだって、僕一人で買い物してたら絶対買わなかった。

 お肉の塊を買うっていう発想ないもの。

 彼女が食べたがっているとか、彼女が喜ぶっていうきっかけがあったから買った。

 お肉の塊を焼いたやつはまじでめちゃくちゃうまい。

 誰かお客さんが来るとしたら振る舞いたいくらい美味しくできる。

 この発見ができたのも彼女のおかげってことだ。

 僕の視野を広げてくれる。

 今日もう一つ発見があった。

 彼女が食べたいと言うので、パンに塗るミルククリームを買った。

 僕にはパンに何かを塗って食べるという文化がほとんどない。

 せいぜい焼いてマーガリンとか塗るくらい。

 だから、彼女が欲しいっていうなら買えばいいか~ってくらいの気持ちで買った。

 晩ごはんのあと物足りなくなった僕たちは、さっそくミルククリームをパンに塗って食べてみた。

 めっちゃうまいのね。

 ぱくぱく食べた。

 またもや僕の新しい扉が開かれた。

 文化の違いによって、僕に新しい世界がどんどん広がっていく。

 僕が信じていた素晴らしい世界と、彼女の持つ素晴らしい世界が融合して、更に新しい文化を持った素晴らしい世界が出来上がる。

 唯一無二の世界。

 なんかやばい宗教みたいなこといってる。

 二人の生活によって、新しいものが出来上がっていくっていうのはなんだかとっても素敵なことだ。

 彼女の勧めは受けておくに限る。これは彼女の言うことはだいたい正しいというところに通じる。

 彼女の忠告や勧めは聞いておくほうがいいのだ。そう分かっていても、僕の中の天邪鬼な部分が勧めをすんなり受けることに抵抗することがある。

 自分でも理由がよく分からない。

 子どもみたいな理由なんだと思う。やったほうが良いって言われたことをやりたくなくなっちゃうみたいな。彼女に甘えているのかもしれない。

 素直に彼女の言ったことを実行したい。

 その思いはある。

 抵抗されたら嫌な気分するじゃん絶対。

 治したいなあこれ。

 彼女の言うことはだいたい正しいの精神で過ごしたい。

 今日はまた一つ世界が広がった良い日であった。

 おわり。