かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

どうぶつよーち

 今日は彼女とケンカした。

 過去最大規模。

 発端は今日来る予定だった、電気の修理業者が来なかったこと。

 昨日僕が電話して、今日連絡をもらって時間を打ち合わせてたうえで、見に来てもらうはずだった。

 しかし待っても待っても連絡が来ない。

 彼女の提案で、再度電話をしてみると、今日は業者が行けないから週明けに連絡させるって言われた。

 この時点で僕は、昨日の電話のやり取りを思い出して、もしかしたら明日行くとは言ってなかったんじゃないかという可能性に思い至った。

 というのも、昨日の電話中めちゃくちゃ電波悪くて、向こうとの会話がままならなかったのだ。

 だから僕がうまく聞き取れなかったところを想像で補完して会話したせいで、齟齬が生まれたのかもしれない、そう思った。

 僕が勝手に今日連絡を貰って見に来てもらえると勘違いしていたのかもしれないと。

 今回の電話口で、それを改めて確認する勇気が出なかった。昨日対応してくれた人でもないし、全然話が通じないうえに、僕が変なこと言ってるって思われたくないなあっていう心の弱さが出てしまった。

 まずここが一つの失敗だった。

 本当に僕が間違っていたのか、向こうのミスなのかが有耶無耶になってしまった。

 今日業者が来ると思って、朝から早く起きて片付けをして、来るまでの間心休まらず待ち続け、お出かけしたいのも我慢していた彼女には本当に悪いことをしてしまった。

 僕が不確定な状態のまま待ち続ける選択をしてしまったことで、時間も無駄にしてしまった。

 当然彼女を怒らせてしまう。

 僕が悪いことは明白なのだが、今僕が責められても、過ぎた時間が返ってくるわけでもないし、今から業者が来てくれるわけでもないのだから、どうすればいいんだとその時思った。

 見事にテンパってた。

 彼女は雨の中歩いて家を出ていってしまい、これは僕が車を動かさなかったせいで、彼女の車が出せなかったという経緯がある。

 家に残った僕は、冷静さを取り戻すことと、彼女にどうやって謝ればいいのかをぐるぐると考えていた。

 三十分以上経って、勇気を出して彼女にLINEを送った。

 彼女はずっと歩き続けていた。

 僕はそれをずっと止めること無く放置してしまった。

 彼女を迎えに行き、車中で謝るけどうまくできず。

 家に帰ってきて、彼女から頭を冷やすためどちらかが家を出て行こうという提案を受ける。

 一緒にいたくないと言われてしまったので、急いで家を出た。

 そう言われた瞬間は、なんだよと思って頭にきて思わず家を飛び出したわけだけど、わりとすぐに冷静になって、どうしようかなあって考えた。

 彼女の無駄にしてしまった時間を戻すことはできないし、怒らせてしまった事実が消えることもない。

 少しでもお詫びになればと思って、彼女が楽しみにしてたおやつを買って、家に帰ってみることにした。

 彼女は雨の中歩いたことと、心的疲労によってぐったりしてた。

 場合によってはおやつを置いて、また家を出ていこうかと思っていたけど、そのまま彼女の隣にいることにした。

 しばらく一緒にいて話をして、なんとか許してもらえた。

 今回の件は彼女に悪いところは全く無いわけで、僕のミスによって彼女に負担を掛けてしまったことが原因である。

 自分一人で生活しているのなら、今回の件だって別に大きな問題にはならなかったと思う。

 でも僕は彼女と一緒に暮らしている。

 僕が我慢すればいいやって思って納得しても、彼女は僕が勝手に決めたことで我慢を強いられることになってしまう。

 その意識がまったくなかった。

 僕に何かあれば、必ず彼女に影響が及ぶ。

 それを痛感した出来事だった。

 深く反省している。

 おわり。