かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

すけろく

 今日はおじいちゃんのお葬式だった。

 朝早く起きて支度して、彼女の実家へ。

 彼女がご家族のお化粧やら髪のセットやらをお手伝いしてた。

 働き者である。

 きちんと準備して、お葬式に臨んだ。

 途中、みずまんじゅうくんが飽きちゃってぐずりだしたり、おはぎちゃんがお経を歌い出すなどあったけど、なんとか乗り切った。

 昨日、二人のためにと思って買ってきた、リアルカブトムシの食玩が随所で活躍してくれた。

 僕はきっとこの日のために、みずまんじゅうくんとおはぎちゃんと交流を深めていたんだなあ~なんて思いながら、おはぎちゃんを抱っこしてた。

 懐いてもらってなかったら、子守りを満足にすることもできなかっただろうからね。

 何の役にも立たない木偶の坊になるところだった。

 彼女がちびっこたちの面倒を見るほうにばっかり集中してしまって、おじいちゃんを送るといういちばん大事なことができないのはよくない。

 彼女は周りがよく見えるから、ちびっこたちの動向だってものすごく気になるだろうし、ちびっこの存在が周囲に迷惑を掛けないかと気を遣うだろう。

 それが分かっていたから、僕ができるだけ面倒見れたらなあって思ってた。

 とはいえ、僕が積極的にやっていいのかどうかもよく分からないし、出しゃばって目立つのも本意ではない。

 可能な限りサポートしようと心に決めていた。

 実際はどの程度役に立ったか分からないけど、少しでも彼女の負担が軽くなってたら良いな。

 みずまんじゅうくんとおはぎちゃんが可愛いから面倒見てたんだけど、僕の一番の動機は、彼女が頑張らなくても良いようにしたいっていうことだったから。

 お葬式に出席すると、亡くなった方が生前どんな生き方をしていたかがなんとなく分かる。

 おじいちゃんは本当に偉大な方だったんだなと、強く感じた。

 とても人徳のある、尊敬されるような方だったのだろう。

 そんなおじいちゃんに、彼女の夫になることを報告して認めて貰えたので自信を持ちたいと思う。

 主に子守りが大変で疲れたけれど、参加させて貰えてよかった。

 どうしても外せない仕事があったので途中で抜けさせてもらったんだけど、仕事はうまくいかなかった。

 残念。

 おわり。