かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

かまんべーる

 彼女は根性がある。

 芯が強い。

 ある一面においては非常に強い女性だと思う。

 対外的な部分。

 今で言うと主に職場かな。

 職場の人達からは、元気で明るくて、悩み事とは無縁の様に見えているらしい。

 それは、彼女のこの一面が強く出ているからだと思う。

 嫌な人とも根気強く接することができる。

 頭おかしいやつとの会話も我慢してこなしている。

 ムカつくこと言われても、受け流そうと頑張っているし、スキを見て反撃もする。

 どんな相手とも、対等かあるいは上回った状態から対応ができる。

 手玉に取るというのか。

 扱いにくい人とされているような人物を相手にしても、うまくその人を転がしているような印象を受ける。

 さながら猛獣使いという感じか。

 もしくは介護か。

 そんなことをしなければならない彼女が気の毒ではあるが、彼女のおかげで救われている周囲の人たちというのはいるはずだ。

 彼女が猛獣を手懐けているおかげで、守られている人だとか、猛獣との接触を最低限で収められる人だとか。

 恩恵があるはず。

 それによって彼女の好感度も上がる。

 嫌な人と仲良くしている!敵だ!じゃなくて、嫌な人に絡まれている!かわいそう!(相手してくれてラッキー)とか思っているに違いない。

 おばちゃんたちは基本的に自分の利益になることしかしない、と僕は思っている。

 偏見かもしれんが。

 彼女は自分の利益にならないことを進んでやれる人だから、稀有な存在なはずだ。

 彼女は損得勘定で動かない。

 頼まれれば、自分の利益にならなくたって、どうにかしてやろうと思うタイプだ。

 助けてって懇願されれば、多少無理したって助けてあげちゃう。

 無償の愛である。

 これを実行するためには、芯の強さっていうのが必要だよね。

 心が弱かったら、やってられない。自分が病んじゃう。

 彼女はそれをなんとかギリギリのところで耐えて、頑張っている。

 元々彼女が強い人なわけじゃない。

 今までの人生で、いろんなダメージを受けて、その度になんとか立ち上がってを繰り返して徐々に補強されていったんだと思う。

 今まで彼女が味わった苦しみだとか悲しみを分かっているからこそ、今の彼女にたくさん優しくして、幸せにしてあげなきゃなと思う。

 僕の前では強い人である必要はなくて、頑張る必要もない。

 そんな風にして支えてあげたい。

 おわり。