かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

美しい心

 彼女が恩師から「美しい心」を持っていると言われたという話を聞いて、ほうほうなるほどと思った。すごく良い表現だ。

 彼女はそれを彼女なりの解釈で受け止めていたので、僕もその「美しい心」という表現を僕なりに考えてみたいと思う。

 彼女の持つ「美しい心」とはつまり、己の利益や保身という、自分のことを考えずに、相手にとって、あるいは全体にとって良いことを追求できる部分のことかなと思う。

 全体が良くなるために必要なことなのであれば、彼女は労力を惜しまない。嫌な役回りでも、面倒な立場でも、それを求められたり自分が必要だと判断したら彼女はどんな状況であろうと全力を尽くす。

 コロ助にお説教をする、とこの間言っていた時も、彼女は気乗りしない様子ではあったが、このまま放っておくわけにもいかないと責任感を持っていた。コロ助の教育係に任命されているとはいえ、別にそこまでする義務はないし、彼女がやらなければいけないことでもない、と僕は思った。だが、彼女が所属するサークル内でその役目を担えるのは彼女しかいないし、放っておけない自体であるということも事実。この場合、嫌だからやならいとか楽をしようと思えばその選択をすることだってできる。でも彼女は全体を見て、不利益になりそうな因子を潰し全体に貢献することを選ぶ。その際に生じる自分に対しての不利益は度外視して。

 そういう、自分ではなく他人を優先する心が美しいのかなと思う。

 あと彼女は弱者に対して優しい。その心も美しいと思う。

 こんなことで悩んでいるとか、困っているという人の話を親身に聞いて力になろうとする。仕事がうまくできないとか、失敗をしてしまうとかいう人に対しても、丁寧に教えるとかどうしたらできるようになるか考えるとか、その人のために時間や労力を使ってあげられる。

 こういう時に使うエネルギーを損だと考えないところも「美しい心」だと思う。

 仕事ができない人の為に自分が時間を使ってあげた、というような恩を売るような姿勢ではなく、本当に親身に相手のことを考えてあげられるところ。困っている人に対して、自分もその人の気持ちを理解しようと努力して同じように苦しみを感じてあげられるところ。

 基本的に相手のことを好きでいられるところ、余程彼女の中で評価が落ちない限り相手のために何かしてあげようって思えるところ、そういうところも心の美しさだと思う。

 これらを優しさとも表現できるだろうけど、それを心の美しさと表現した彼女の恩師は素敵だなあと思う。絶妙。