かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

嫌われスパイラル

 彼女は時折、負の思考に陥って抜け出せなくなってしまう。

 身の回りの人どころかこの世のみんなに嫌われているというような思考にとらわれる。

 それが事実ではないことは、彼女自身も分かっている。

 ただ、そういう思考が湧いてきてしまうのだ。

 例えば今日、彼女は忘年会の予定を一緒に働いている友人に聞いた。

 参加することにはなってたけど詳細がわからなかったから、あとで教えてねって言ったんだそうな。

 すると、七時!としか答えてくれなかったんだって。

 この対応があまりにも放置感があって、彼女はちょっとショックだったみたい。

 そんな対応だった理由は、聞いたタイミングのせいなのか、それとも他になにか理由があったのか分からない。

 彼女は、忘年会に来てほしくないのか、私と話をしたくないのかなーと悲しんでいた。

 嫌がられてるんじゃないか、自分が必要とされていないんじゃないかという不安。

 彼女の一番ガードの薄いところ。弱点みたいな部分がダメージを受けてしまった。

 僕の視点から考えれば、嫌われているなんて考えにくいし、忘年会に参加してほしくないと思われているなんてこともありえないだろうと思う。

 それは無責任に、大丈夫だよ~って言いいたいわけではなく、今までの彼女の話とか、置かれている状況を考えての結論だ。

 そもそも忘年会には誘われているのだ。嫌がられているはずがない。

 嫌々誘われたという可能性もないわけじゃないけど、そもそも誘われる時点で嫌々であれば、彼女がその嫌々なオーラを感じ取っているはず。

 誘った後になにかあって嫌われたという可能性も考えられるけど、可能性としてはかなり低いだろう。

 忘年会には来て欲しいと思ているから、彼女を誘ったと考えるのが可能性として最も有力ということになる。

 今回の対応は、たしかに雑だったみたいだけど、その雑さも心を許しているからこそのものなんじゃないかなと思う。

 軽く対応できる相手として(これは軽視しているという意味ではなく、緊張感を持たずにいられるという意味)フランクな対応だったと言えるのかもしれない。

 その場がどんな雰囲気だったか分からないから想像するしかないけどね。

 仲が良いとどうしても、相手に甘えてしまう部分が出てくる。

 それが信頼関係という良い方向に向かえば良いのだが、悪い方向に出てしまうこともある。

 感謝の言葉を省略してしまったりだとか、無理して相手をしなくても良いかと思って冷たく接してしまったりだとか。

 それを受け取る側は、嫌われてしまったのかなと感じてしまうこともあるよね。

 彼女は特にそこをネガティブに捉えやすい。

 そこを気をつけていると、彼女も安心してくれる。

 今回の一件は、そういう油断みたいなものが招いてしまった事態だったかもしれない。

 彼女の話を聞いていると、どう考えても彼女はみんなから好かれていると感じる。

 もちろん彼女がフィクションを織り交ぜて、みんなから好かれていると思わせるように話をしていることも考えられる。

 でもどちらかと言えば、好かれているという話よりも、嫌われているかもと心配している話をよく聞くので、それはないかなあと思う。

 たぶんね、大人気かどうかは分からないけど、少なくとも好印象を持たれていて、みんなに好かれているんだと思う。

 忘年会、あんまり気乗りしないみたいで、その気持ちもよく分かる。

 新参者の彼女にとって、かなりのアウェーであることは間違いないから。

 それでも呼んでもらえているってことは、素直に仲間と思ってもらえてるってことだと捉えて良いんじゃないかなあ。

 少しでも楽しめますようにと僕は祈っている。

 送り迎えはまかせろー!

 送り迎えできるの楽しみ。

 おわり。