かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

好きじゃないということは嫌い

 僕が思うに、彼女は彼女自身が思っているより確実にみんなに好かれている。

 彼女は自己評価が低いし、自分に厳しいから、自分の行動や発言が周囲に嫌な思いをさせているのではないかとか、自分が嫌われてるんじゃないかっていう不安を抱く。

 彼女は様々な事柄に対する感覚が鋭い。注意深く聞いていなかったら聞き逃してしまいそうな、言葉の端々から感じるその人の考え方とか感情というものをつかむのが上手。言動からその人の性格を推察したり、どうしてそういう言動をしたのかという考察も、僕の考えがおよばないようなところまで考えられている。

 だから時折、僕からすれば考えすぎじゃないかなって思うこともあって、今回のブログのテーマである、彼女自身が思っているよりみんなに好かれているっていうところにもつながってくる。

 彼女がみんなに好かれていないという思いを抱く時は、具体的な理由や原因があるというわけではなくて、漠然とした不安にさいなまれている状態であることが多い。

 自分がこういう迷惑を掛けたからとか、こんな嫌なことを言ったからというような、好かれていない理由があるわけではない。

 強いて言うなら「好かれている理由がないから嫌われている」ということだと思う。

 例えばの話だが、Y君が特別彼女に好意的な言動をしていなければ、それは好きではないということになり、ということは嫌われているかもしれないという不安が生まれる。ちょっと極端な表現過ぎたかもしれない。

 冒頭で述べたように、彼女は自己評価が低いから、自分のことを好きっぽい言動を相手がしていたとしても、それが本当に自分のことを好きでしてくれていると安易に受け止められない。この人自分のこと好きなんだってうぬぼれられないのだ。

 僕くらい手放しに彼女のことが好きで、毎日可愛いだの好きだの言っていればさすがの彼女も僕が彼女のことを大好きだっていうのは受け入れてくれて、不安になることはない。それでも最初は信じてもらえなかったからね。

 だから彼女が安心できるくらい、みんなが彼女のことを好きって伝えるのはかなり難しいと思う。

 そこで僕の出番となるわけだ。

 僕という客観的な視点を通して、みんなの彼女に対する好感度を伝えることで、彼女の視点を補強することができる。

 そこでやっぱり伝えるべきことは、彼女が思っているよりみんなに好かれてるよっていうことになる。

 彼女の仕事振りを評価しているのと、マイさんよりも彼女のほうが好きって言ったり、スーツ姿が似合ってたって言ったりしていた失礼男。彼は時折彼女のいないところでも彼女の名前を出す。彼女がこの間こんなこと言ってたよーとかいう話で、楽しそうに話題に出してくるので彼女に対して嫌な感情は抱いていないんだろうなって思う。それに彼は思ったことを全くためらわず口にだすので、彼女に対してネガティブな感情を抱いていたら絶対喋ってる。それがないってことは嫌ってないってことだし、むしろ楽しそうに話題に出したり、彼女を直接褒めたりしてるってことは好きってことだ。

 くまもんも、女の人苦手なくせに彼女とはよく話をしている。彼女の仕事振りも評価しているみたいだし、彼女に積極的にお菓子をあげている。きっと彼女のこと好きだ。

 Y君もきっと彼女のこと好き。くだらない冗談を言って彼女にツッコミを入れられたがっているし、僕の髪型を決める際には彼女に意見を求めるように何度も念を押してきたし。

 座敷わらしも彼女のこと好き。彼女がいるなら飲み会に行くって言うし、仕事に関しても彼女のことをかなり信頼している。座敷わらしのロッカーには彼女が書いたメモがたくさん貼られている。ミスしたり覚えてなかったりしたことを彼女が叱ったり教えたりしたメモなんだけど、座敷わらしは「自分への戒めです」って言って剥がさずに取ってある。

 ほら、みんな彼女のこと好き。

 これで彼女に自己評価を上げろとか、不安になるなと言うつもりはない。こうやってみんな彼女のこと好きって言ったり、彼女の良いところを挙げたり、僕が思う彼女の可愛いところとか好きなところとか挙げたり、それを積み重ねていくことで少しだけ自信がついたり、少しだけ不安が解消されたりすればいいなあと思うだけ。

 僕は彼女のいつも考えていることとか、良い所とかいっぱい知っている。彼女のことをよく知った上で大好きって言ってるんだから、僕の評価は間違っていない。だから僕は自信を持って彼女は素敵な人だって言える。

 みんなもっと彼女のこと好きになったらいいと思う。人としてね。異性として好きになられると僕が困る。

 そうして彼女が安心できる材料をたくさん提供して欲しい。

 そしたらまた僕が、彼女はみんなに好かれているよっていうブログを書くから。