かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

明るさの秘密

 彼女の良い所の一つは明るいところだ。

 明るいって色々他にも近い表現があるよね。元気があるとか、社交的であるとか。

 明るくて素敵な人はたくさんいる。でも大体の人が、その要素に付随したネガティブな要素を持っている。

 明るくてたくさん話をしてくれるけど、話しだすと止まらないとか。口うるさいとか。いつも元気いっぱいだけど、こちらの空気読まずに発言するとか。社交的でグイグイ来るから押しが強すぎるとか。社交的だけどキャラが軽いとか。

 合う合わないはあると思うから、一概にこれがネガティブとも言えないかもしれない。少なくとも僕にとっては苦手な要素である。

 彼女はこのネガティブな要素を全く持ってない。

 たくさん話をしてくれるけど、うるさくない。常にこちらが楽しんで聞いているか、耳を傾けられているかっていうのを気にしてくれる。退屈そうだなあって思ったら話をやめるし、別の話に切り替えたりできる。

 空気を読まずに発言するなんてことは絶対にない。彼女はかなり周囲を気にして、自分の発言するタイミングや内容を考えている。もし仮に空気を読み切れないような場に遭遇してしまったら、彼女は沈黙を守るだろう。軽率な発言はしないはずだ。

 押しが強すぎるってこともない。そもそも彼女はガンガン押していくっていうタイプじゃない。何かを積極的に働きかけるにしても、相手が嫌がってないかっていう心配を常にしている。だからなんにしてもやり過ぎることがない。

 キャラが軽いってこともない。彼女が周囲に与える印象は、しっかりしているとか、頼りがいがあるみたいな感じ。キャラが軽いと正反対である。

 彼女は明るいっていう素敵な部分を持っているのに、おまけで付いて来そうなネガティブな部分っていうのを全く持っていない。

 いいとこ取りみたいな感じ。

 彼女が持つ明るさというのは、本来、外部に大きく働きかけるものではない。本当は仲の良い人とか、心を許した相手にのみ発揮される。

 彼女は意識的に、効果範囲を広げているんじゃないかなって思っている。

 周囲の人に対して、意識的に明るく振る舞っているってことね。

 そうすることで、場の空気を盛り上げたり、円滑なコミュニケーションができたりする。

 無意識に振りまかれる明るさとは違って、不快な部分がないのはそのせいだと思う。

 明るい人に特別魅力を感じることはなかった僕が、彼女は素敵だと感じる。その理由はこの辺にあるのかな。