かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

 彼女はなんと、とあるお客さんに「様」付けで呼ばれているらしい。なにそれどういうことって思うでしょ?僕も思った。

 様を付けて呼ばれるのは、貴族か皇族くらいなものだ。これに関して詳しく話を聞くのを忘れたので、どういう経緯でそう呼ばれているのか分からないけど、なんとなく彼女が様付けで呼ばれているのは納得できる。熱狂的なファンが様付けして呼ぶようなそんな感覚。そのお客さんがそうかは分からんけどね!

 僕が客として彼女に会ったらっていうのを前に考えたことがある。彼女の見た目がタイプだから、最初に見た時にかわいいなあって思うのは間違いない。これは実際初対面の時に思ったしね。しかも彼女の接客はとても丁寧でハキハキしているし明るいから、とっても好印象。きっと彼女のことを気に入るだろう。次も彼女に接客してもらいたいと思うだろうし、彼女を選んで接客してもらうようにちょっと意識してしまうかもしれない。そんなことを考えていたら、実際そんな風にして彼女に接客してもらおうとしていた人がいた事を思い出した。この人についてブログに書いたか覚えてない。書いたかな。

 彼女のことが好きなんだろうなあって分かるストーカーみたいな人だったんだけど、彼は彼女に接客してもらおうとタイミングを調節したり、彼女のことを物陰からじーっと見つめていたり、手をさわろうとしたり。最初は微笑ましい感じがしていたんだけど、度が過ぎてきて気持ち悪くなってしまった。僕と彼女が話をしているのを物陰からじーっと見ていることに気付いた時は、何か恐ろしいものを感じた。なんだか目が血走っている気がしてくるし、薄っすら笑っているような気がするし、狂気じみた執着心が透けて見えるような気がしてくる。仕事だから彼女は逃げるわけにもいかないし、職場という閉鎖された空間で粘着されることの恐怖を感じていた。その対象ではないはずの僕も彼女と仲良くしていたからか睨まれているような気がして恐かった。それからしばらくして露骨に彼を避けるようになってからはあまり姿を見せなくなってきた。でもこの間来て彼女の手を触ろうとしてきたらしい。諦めてない。

 この彼は本気でおかしいし、気持ち悪い。ここまで露骨に気持ち悪くならないにしても、僕ももし客として彼女と出会ったのなら少しでも彼女と接点を持とうとしたりとか、できることならちょっと会話をしたいなとか思うんだろう。ヘタレだからそれすらうまくできないんだろうけど。

 それを考えると、本当に僕は恵まれた環境で彼女と出会えた。とても幸せなことだ。このストーカー男とか、かなり最初の頃に書いたレオパとかから見たら僕は羨ましくて羨ましくてしかたないポジションにいるんだろう。

 女の人に幻想を抱いてしまうような男に彼女は気に入られる傾向にあるようだ。可愛いし、明るいし笑顔で接客してくれると、女性の優しさに慣れていないオタク系の男は勘違いして、この子僕のこと好きなんだハァハァってなってしまうんだろう。まじきもい。まじきもいでござる。

 ご心配なさらなくても大丈夫です。彼女は強いし、僕が彼女をお守りしますので。自分で書いてちょっと笑った。

 彼女のファンは気持ち悪い連中だけじゃない。前にも出てきた可愛らしいどんぐりくんは彼女の大ファンで、わざわざ彼女に会いに来てくれるし、家でも彼女に会いに行きたいと言っているらしい。引っ越してしまって会う機会は減ってしまったけど、彼女のことは忘れずきっとまた会いに来てくれるって言い切れるくらい、彼女のことが好きなんだなって分かる。

 女性のお客さんで、彼女にまた接客してもらいたいって言ってくれる人もいるみたい。最初の彼女の接客が良かった証拠だし、多少図々しいお願いでも聞いてくれるって思われるような良い印象を彼女が与えた結果だろう。

 彼女のことを気に入って声を掛けて行くお客さんは多いみたいだし、彼女もそんなお客さんのことをしっかり覚えているから偉いなあって思う。握手会に来てくれるファンの顔をしっかり覚えているみたいなそんな感覚。

 だからね、なんとなく彼女が様付けで呼ばれていても、彼女はそれにふさわしい頑張りとか努力をしてるからその呼称は間違っちゃないんだろうな、なんて思う。

 結論。様を付けられる理由はなんにせよ、彼女は様付けに相応しい!