かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

知識の影響

 彼女はお化粧が好きである。

 お化粧品が好きとも言える。

 普段ガッツリお化粧しているわけではないし、気合入れてお化粧するぞーっていう日も、こってりした感じにはならない。

 僕はそういうほうが好きだし、なんならすっぴんのほうが好きなので、彼女の主張し過ぎないお化粧には非常に好感が持てる。

 彼女の興味の方向は、お化粧の仕方とかテクニック方面よりも、新しい色の口紅が出たとか、限定デザインのケースが出たとかそういう方面に向いているように思う。だからといってテクニック方面が疎かになってることはないので、情報をうまいこと集めているんだろうなあと思っている。

 彼女が限定色のリップが出たといって、探しまわったこともあるし、化粧品を見ていて、季節限定のデザインのケースがあると思わず立ち止まって見るっていう光景にも何度も遭遇した。

 化粧品だけじゃなくて、限定という言葉に強く惹かれるっていうのはあると思う。僕もおんなじ。今しか買えないってなると、買っておかなくちゃ!ってなる。

 そんなわけで、新しい商品が出た時や、使いきったから新しいもの買いたいという時とか、一緒に買物に行くことも多い。

 そうすると、彼女からこれはこうやって使うんだよとか、これはこういう役割のものだよなんていうことを教えてもらえる。また、商品の情報やレビューを僕が検索して彼女に伝えるってこともする。

 段々、僕の中に化粧品の知識が蓄積されていくのを感じている。

 仕事中、おばあちゃんとかおばさんに、ファンデーションの色はどれがいいかとか聞かれて、色を見るために自分の手に付けてみることがあるんだけど、正直全然分からんし、僕は色が白くて、どの色がいいか聞いているおばあちゃんのほうが断然黒いとかあるので、参考にはならんのだけど、なんかこれをやるとそれっぽい雰囲気がでるのでやってる。これも彼女を見て学んだ。

 これやって色を見たあとに、これですかねーとか改めて相談にのると何故か自発的に決めてくれるので助かる。まあ僕男だし、お客さんからそもそもあんまり期待されてないんだと思う。

 しかし彼女から得た知識によって、以前よりも堂々と接客ができるようになったと思う。感謝しなくては。

 加えて、化粧品のレビューサイトを見る機会もかなり増えて、自分が使うものでもレビューを気にして買うようになった。評価が高かったから!って言って買い物したらY君に若干引かれた。

 とまあ彼女のおかげで僕には女子力が備わりつつある。

 お菓子も作るしね。

 彼女にもらったチーズケーキの最後の一つを今日食べて、よーし仕事頑張るぞ!って張り切った。彼女の手作りは自分が作ったなによりも美味しく感じる。