かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

観察スキル

 今日、彼女が作ったレアチーズケーキを持って来てくれて、出勤した時に頂いた。事前にすっぱいかもって言われてたので、ドキドキしながら食べたけど、とっても美味しかった。確かに酸味が強い気はしたけど、美味しさを損なってるわけではなくて、いいお味だった。

 さて、彼女には相手の求めているものをなんとなく察する力がある。

 会話の中で、こんなことを言って欲しそうにしているなとか、こんな反応を求めているなあとか、こう思われたがっているなあとか。

 誰でもそうだが、言葉にはそれを発した人の気持ちみたいなものが付与されている。

 たとえば、自慢話をする人は、すごいですね!って言われたいとか、かっこいい!って思われたいとかそういう気持ちが言葉に乗っかっている。

 体調悪いアピールする人は、大丈夫?って心配されたいとか、体調悪いのに頑張っててすごいって思われたいとか、そういう気持ちが乗っかっている。

 その意図がすごく分かりやすい人もいれば、分かりにくい人もいる。そういう裏の思いみたいなものを感じさせないような人もいる。

 彼女はそれをかなり正確に読み取ることができる。

 僕と彼女を含む誰かと話をしていた後とかに、どういう意図での発言だったかみたいな考察会をする時がある。こうやって言ってたから、こう思ってたんじゃない?とか、こう思われたかったからああやって言ったんじゃない?とか言い合う。

 僕も意識的にやれば、なんとなく隠された気持ちを察することができるんだけど、彼女の読みには勝てない。はーなるほど!って何度も感心させられた。

 だから彼女には、僕の発言の意図というのが簡単に透けて見えてしまうことがある。隠そうと思ってもバレる。時には自分ですら気づいていない気持ちを見破られることもある。

 彼女に責任を追求されて、そこから逃れようと苦し紛れに言ったこととを指摘されるとか、彼女が楽しいことがあったと誰かとのエピソードを話してくれた時に、羨ましいなあとかヤキモチみたいな気持ちをもって相槌うってるとそれがバレたり。

 僕の発言だけでなく、会話の間とか表情とか、動作とか、とにかくいろんな事を彼女は見ている。僕だけじゃなくて他の人に対してもそうなのだと思う。

 そこから、この人が今何を考えているのかとか、楽しいのかつまらないのかとか、そういうのを推理している。

 あれだよね会社の人事担当、採用担当とかになれば、優秀な人材を採用してくれそうだよね。面接でその人の内側を引き出す的確な質問をしそう。会社が必要としている人材か、社風に合っているか、とかを正確に判断できそう。

 彼女のお眼鏡にかなう人はかなり期待できる。今の職場の面接も全部彼女に担当してもらいたくらいだ。

 将来企業したら彼女を人事担当にしよう。