かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

早く帰らせてくれ

 今日、彼女は仕事がすごく大変だったようで、帰ってきてから死んだようにぐったりしていた。

 一方僕は、早く帰りたいのになかなか帰れず、結局いつもの帰宅時間よりも遅い時間に会社を出た。

 急いで家に帰りたいのに、実家に貰い物をしに行く予定が入ってた。

 ついでにおかずを作ってくれるということだった。

 ありがたいけど、もう今日以外の日程にずらせなくなった。

 ぱぱっと向かってぱぱっと帰ってきて、ぐったりした彼女にはそのまま休んでいてだいて、ご飯を温めて、夕食にした。

 もらってきたおかずは彼女にも好評だったので、感謝しながら食べた。

 彼女の疲労度はおそらくかなりのもので、僕が想像しているよりも過酷な仕事だったのだと思う。

 僕もなんだか今日はいつもよりしんどくて、単純に帰宅時間が遅かったというのもあるけれど、ぐったりしてしまっていた。

 二人とも疲れた状態だと、どちらかが無理をして家事をするってことになっちゃう。

 理想は無理をしないことだけど、そうしたら何も進まない。

 そうなると、無理をするべきは僕である。

 正直、しんどいしんどいと言っていても、動けないわけじゃないし、ぶっ倒れそうなわけでもない。

 だから言うほど無理じゃない。

 あときっと僕はほんとうの意味での無理はできない人間だ。

 無理しようとしても身体が受け付けない。

 彼女は逆で、無理して動けちゃう人。

 本当なら今すぐにでも横になりたいっていうときでも、動けちゃう。

 だからこそ、彼女には無理させちゃいけない。

 多少しんどくても僕が頑張ったほうが、僕達二人の生活をスムーズに送ることができるはずだ。

 偉そうに言ってるけど、別に今日もたいしたことをやったわけじゃないんだけどね。

 とにかく、彼女にはしんどいときや辛い時は休んでもらって、僕に遠慮なんかせず、自分のことを一番大切にしてもらえたらと思う。

 彼女の優しさで、僕のことを心配してくれたり、代わりに何かやってくれようとするのはすごく嬉しい。

 お互いのことを思いやっていられるのって素晴らしい。

 今はそれができている。

 これから先もずっとこうやっていきたい。

 おわり。