しゅりんぷ
彼女が職場で、手が挟まれている人を助けたらしい。
捻っちゃってる感じだったから、大変!ってなったんだと思う。
当然助けてあげるべき状況だと思うから、偉かったなあと思ったわけだが、この話には続きがある。
それによって少し作業に遅れが出てしまったらしいのだが、後方で待っている人がブチ切れてたんだって。
後ろつまってんだから早くしろや!喋ってんじゃねえ!みたいな。
いやいや、なにキレてんのよって思うよね。
この怒りの主な原因は、彼女が助けてあげた人にあると僕は思っている。
ものすごくおしゃべりで、みんなから嫌われているシュリンプという人。
だから、あいつが作業を遅らせてる!ってなったら、すぐに噴火してしまうのも分からんでもない。
だからシュリンプに対してキレたっていうのが正解だと思う。
しかし、彼女からすれば、周囲からシュリンプの仲間として見られていると感じるし、怒りの矛先だって自分にも向いてるんじゃないかと心配になる。
とばっちりもいいとこだ。
彼女は善意で助けてあげたし、無駄話をしたわけでもない。
いうなれば彼女も被害者だ。
シュリンプを助けたのは土曜日の話で、誰かがキレてたっていうのは今日聞いたんだそうな。
朝からそんな話を聞いて、ショックだったろう。
シュリンプのせいで彼女が嫌な思いしてるから、シュリンプに対してむかつく。それに加えて、そんなこと程度でブチ切れる、心の狭い誰かさんにもむかつく。
幸い、彼女の周りの人は、シュリンプに捕まってたという認識(これも正確ではないんだけど)で、彼女が悪いと思っている人はいなかった。
あれは私がシュリンプを助けたんです!ってわざわざ言い訳して回るわけにもいかないし、誰が誤解しているかもわからない。
その状況って結構ストレスだよね。
彼女と仲の良い人が、真実を知って、おばちゃん情報網によって拡散してくれることを祈る。
この話の結果、助けずに無視しておくのが一番という意見もでたようだが、さすがに大怪我しかねないのを、見て見ぬふりはできないよね。
彼女の行動が正解だったと思う。
いくらひどい人とか普段迷惑掛けられてるような人相手でも、助けの手を差し伸べられるっていうのは素敵なことだ。
災難だった。
助けたのが別の人ならば、こんなことにはならなかっただろう。
シュリンプは一回彼女に迷惑を掛けて助けてもらって、更にその後も迷惑を掛けるという、最悪な人物である。
その時のことすらもう忘れてそう。
業務内容以外の所でトラブルとかストレスをもらうってのはすごく嫌だよね。
めげずに頑張ってもらいたいなあと思う。
おわり。