かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

見下ろし

 彼女が頑張ってたって話。

 最近彼女は働く時間が長くって大変だった。仕事が終わらないから労働時間が長いというわけではないよ。そもそも計画された仕事量が他の人より多かったってことね。他の人がこのタイミングで連休入ってたりして、そのしわ寄せが彼女に来ていた感じ。

 単純に仕事量が多いこと、人手が足りないので二人分の働きを求められること、そのせいで彼女はへとへとだった。

 今日やっと彼女の連勤が終わる日だった。僕が出勤した時には既に働いていて、彼女の様子をうかがいに行くと、普段なかなか見ることのないような無表情の彼女がそこにいて、あぁ何かイライラするような出来事あったかなあとか、ものすごくしんどいのかなあとか、色々心配しながら少し離れたところから彼女を見ていた。そうしたら彼女が僕を見つけて笑ってくれた。その笑顔はいつもの可愛い笑顔だったのでちょっと安心した。でもその後、僕の心配は当たっていたことを知った。もう彼女はこれ以上頑張れないっていうくらい頑張ってぐったりだったのだ。

 最高に大変だったのが今日を含めて四日間で、そのうち僕がいたのは二日間。僕がいなかった時が体力的にも精神的にもかなり大変だったと思う。自分の力を過信するわけじゃないけど、他の人に比べたら僕が一番彼女を助けて上げられると思う。今日は仕事の割り振り的に一緒にいても全然助けてあげられなかったけどね。

 この四日間、彼女は凄く頑張ったと思う。他の誰よりもたくさんの作業をこなして、しかもその作業は質の高いものだったと思う。僕がものすごくしんどかった時、物陰に隠れてダンボールの上に座って頭を抱え込んでしばらくじっとしていたことがあるんだけど、たぶん彼女はどんなにしんどくてもそんな風にずるしないだろう。与えられた仕事、気づいた仕事、直接その日の仕事に関わらない部分への気配り。とっても頑張っていた。

 しんどくて、体が重くて、もう動きたくないってくらいなんだろうに、僕に話し掛けてくれるし笑ってくれるし、ちょっかい出してきてくれる。彼女が心配であるのと同時に、楽しく会話ができることが嬉しかった。それに彼女にも楽しいって思ってもらって、その瞬間だけでも疲れを忘れる手助けができたらいいなって思った。

 特別大変な仕事をしているわけでない僕が家に帰ってきてぐったりしているのだから、僕の何倍も頑張った彼女は過剰表現でなく身動きできないくらいしんどいだろうことは容易に想像できる。

 体調の関係で、なかなか眠れなかったり、眠れても目が覚めちゃったりして睡眠時間も短くなってしまっていて、仕事のしんどさと、眠れていないしんどさが合わさって余計に大変だったと思う。

 それでもしっかり仕事をこなしてえらかったなあと思うし、すごく頑張ったなあって思う。本当におつかれさま。

 余談だけど、今日彼女を見下ろす機会があった。普段見下ろすというシチュエーションになることがないから新鮮だったんだけど、僕を見上げている彼女がとっても可愛かった。思わずテンションが上がってむふふふってなった。見下ろしシチュ良いね。見下ろすのがいいのか、彼女が見上げているのがいいのか、どっちかよく分からないけど、今日のアングル凄く良かった。大変気に入りました。

 おわり。