やればできる
彼女はやればできる子である。
まず、頭が良いこと。
なにか物事を成功させたり成し遂げたりするために、必要なことがなんなのかを把握することができる。
仕事にしてもプライベートにしても、こうすればスムーズに進められるとか、こうすれば成功率が上がる、みたいなことを考えられる。
状況を改善するためのアイディアを出したり、効率を上げるための方法を模索したり。
頭の回転の良さと、発想の柔軟さ、あとは状況を読み取る力に優れているんだと思う。
それによって、なにかをする時のコツを素早く把握できる。
何かを作る際、完成度を高めるための要点を見つけ出すことができる。
彼女がやればできる子である理由の一つだ。
そしてもう一つ。
器用であること。
コツを把握できても、要点を理解できても、それを体現する器用さがなければうまくいかない。
こうやるとうまくいくというのを知っていても、実際にそれができるかは別問題である。
細かい作業をこなせるような器用さ。
あるいは立ち回りの器用さ。
どちらの器用さも彼女は持ち合わせている。
お絵かきが上手だったり、何か作るのが上手だったり。
人当たりが良かったり、動きが効率的であったり。
彼女がやろうと思えば大体のことをこなせるのは、こういう理由からである。
そして先程から僕が、やればできると表現しているのは、やろうと思わなければ、とことんやらないのが彼女だからである。
興味のないこと、嫌いなこと、苦手なことに関しては、全くと言っていいほど量力を向けていないように思う。
しかし、ひとたび興味を持ってチャレンジしてみようと思ったことに関しては、素晴らしい集中力とやる気を見せて、上手にやってのける。
僕はこの、彼女の振り幅の大きさが好きだ。
オンオフがわかりやすい。
あと、苦手なこととかやりたくないことをスパッと回避する潔さも好き。
僕にパスして貰えればフォローできるしね。
とはいえ彼女はやればできる子だと思っているので、大抵のことはできると信頼している。
今更ながら、やればできる子って偉そうな表現だな。上から目線な感じがする。
そうだなあ、実行すれば成功する人!
しっくりこない。
おわり。