かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

抜けてる

 今日は仕事の関係で遠方へ行って、夕方頃帰ってきて、彼女の家で晩ご飯という流れだった。

 ものすごく寒かった。

 新幹線での移動だったんだけど、彼女がずばっと仕事を終え、駅まで迎えに来てくれたのですごく嬉しかった。

 多少またなきゃいけないかなって思ってたけど、ぴったりの時間に来てくれた。

 素晴らしい。

 お鍋に必要なものを少し買い出ししてから、彼女の家へ行き、辛いお鍋を食べた!

 いやあ美味しい。

 ぱくぱくたべた。

 僕が一番たくさん食べたと思う。

 お腹が空いてたのもあるかもしれないけど、どんどん食べた。

 それからアイスを買い出しに行き、あと彼女のお部屋の片付けも手伝った。

 早起きした疲れと寒さで元気を失いかけたけど、なんとか持ち直した。

 慣れないところに行くのはめちゃくちゃ疲れるね。

 帰りも彼女に家まで送ってもらったわけだが、この道中僕としてはすごく笑えたことがあった。

 彼女がひざ掛けを車の後ろから出して、僕に渡してくれた。

 結構大きめのサイズのひざ掛け。

 すごく寒かったので嬉しくて、足にグルッと巻いてあったかーい!って思ってた。

 しばらくすると彼女が、ひざ掛け自分のところにだけ掛けてる~!的なことを言う。

 ん?と思ったが、すぐに合点がいった。

 この大きなひざ掛け、彼女は僕と自分とで使おうと思ってたみたい。

 二人のひざ掛けにできるサイズだったからね。

 でも僕は、彼女が貸してくれた!やっさしー!あったかーい!って思って、るんるんで、全然彼女の方に気を配ってなかった。

 彼女は、私の方にも掛けろよ!って怒ってたわけじゃなくて、僕があまりにも素直に自分のところにだけ掛けてるから笑えたみたいだった。

 僕は考えが浅はかなので、彼女が貸してくれたことを好意として素直に受け取って、喜んでいるだけ。

 僕も自分の間抜けさが面白くて笑ってしまった。

 彼女も寒いだろうとか、掛けてあげなきゃということを考えてなかった。

 本当に単純なやつだ。

 僕の中でどこかに、彼女は必要であれば自分から言ってくれるという思いがあったのかもしれない。

 実際、彼女は要望があれば進んで言ってくれる。

 そこに甘えて、心が緩んでいた部分があったなと気づいた。

 今回の一件は、反省するような事態に陥ったわけではない。むしろ僕の浅はかさが面白い、笑い話になったと思う。

 自分が思っている以上に、彼女に対して気を使わずにいられているんだなあという良い面の発見もあった。

 気遣いっていうのは絶対に必要だ。

 必要以上の過剰な気遣いはなしにしても、優しさと思いやりを持った気遣いというのは忘れちゃいけない。

 僕がどれだけ浅はかで単純かが良くわかった一件だった。

 自分でもびっくりするくらい単純。

 笑える。

 わーいひざ掛け嬉しい!あったかい!るんるん!じゃないよ!

 おわり。