ほめじょうず
彼女は人を褒めるのが上手だ。
僕の良いところなんていうのも、さらっと挙げてくれる。
僕に面と向かっては褒めてくれないけど、僕の親と話しているときとか、友人と話をしているときとか、そういう時に自然な感じで僕のことを持ち上げてくれる。
それがどうしてできるのかというと、褒めるということが彼女にとってナチュラルなことであるというのが言えると思う。
良いと思っているところを、素直に、率直に伝える。
それができるのって素晴らしいことだ。
自分以外の人の良いところを認めるという行為は、どうあがいてもできない人だっている。
そして、良いところを見つけるのが上手い。
どんな人にでも、良いところを見つけられるっていうとちょっと大げさかな。
たいていの人のことは褒めようと思えばいくつか褒めるところを見つけられるんじゃないだろうか。
嫌いとか苦手な人でも、良いと認められる部分があれば、そこは褒めてあげられる。
おそらく、たくさん周囲のことを見ていて、なおかつそれぞれに注目しているってことだと思う。
人のことを瞬時に深く観察して、分析できる。
だからこそ、良いところを見つけることもできるのだ。
あとは伝え方のうまさ。
言い方がわざとらしかったり、取ってつけたような言葉だったら、いくら褒めても意味がない。
効果的なフレーズであったり、口調であったり、シチュエーションであったり。
それをうまく活用できているからこそ、褒めた相手を喜ばせることができる。
例えば、僕と僕の母親がいるところで、僕のことを褒めてくれる。
そりゃあ母は嬉しいだろう。母にとっては自慢の息子だからね。
言葉選びも、タイミングも、どれもが素晴らしい。
やっぱり褒められると嬉しい。
あと、褒めてもらえると、僕のこういうところが好きって思ってくれてるんだなと勘違いして変換されるので、さらに嬉しい。
褒めるっていうのは好意を持っていなければできないからね。
だから彼女が褒めると、おのずとあなたに好意を持っていますよ~っていうアピールにもなっている。
円滑なコミュニケーションのための素晴らしいスキルだ。
僕も彼女のように上手に褒められるようになりたいなあ。
おしまい。