かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

ご挨拶

 彼女にプロポーズして一夜明け、彼女のご両親への挨拶をする日が決まった。

 展開がなかなか早い。

 彼女のお父さんからは、彼女経由で、これからどうするのかの話が聞きたいという宿題を貰った。

 焦る。

 お父さんからすれば、僕は彼女という、愛娘を奪い去る男だ。

 娘はやらん!というようなテンプレお父さんではないにしても、思うところはあるはず。

 だめな男に渡すわけにはいかないだろうし。

 既に何度も顔を合わせているので、挨拶なんて楽勝じゃ~んって思ってたけど、宿題があるとなると緊張する。

 そんなに難しく考えなくていいらしいけど、せっかくならビシっとやって、こいつは素晴らしい!って思われたい。

 でもたぶん僕は、そういうのビシっとやろうとして失敗するタイプだろうなあ。

 考えすぎると身動きが取れなくなってしまうので、考えすぎず本番に臨もうと思っている。

 そういえば、いつだったか彼女に「君は飛行機事故に遭っても、何故か生還しちゃうようなタイプだよね」というような事を言われたのを思い出した。

 かっこよく生還するわけでも、悲惨な死を迎えるわけでもなく、なんでか知らないけど助かっちゃって生き残る、みたいな。ちょっとださい生き残り方。

 これって僕という人間を非常に正しく表現しているなと思った。

 色々スマートにこなすことはできないけど、一生懸命足掻くとそれが奇跡的に成功する、みたいなことは結構ある気がする。

 なんでか分からないままにやってたら、頑張ってるねって評価されるとか。

 よく分からないけど、やるしかない!って必死にやってたら、なぜかうまく行ったとか。

 苦労してないわけじゃないんだけど、他の人と比べると苦労の度合いが少ないのかもしれない。

 少し話がそれた。

 ご両親との挨拶では、彼女のことを愛しているというのを、うまく伝えられたらなと思っている。

 直接的に言うんではなくて、会話の中で、あぁこの人は娘のことを本当に思っているんだなって伝わったらいいなあって。

 彼女を失望させるようなこととか、恥ずかしい思いとかさせないように、男らしくやらなくては。

 何度か夢に見そうだなあ。

 おわり。