かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

とろろろ

  今日は彼女の家でご飯を頂く予定となっていた。

 仕事が何時に終わるか予想できないので、なるべく早く帰ろうと心に誓って仕事をこなしていた。

 とはいえ、上司と一緒に行動しているので、帰宅時間は上司次第。

 彼女の家でご飯食べる予定なのでと伝えてはいたんだけど、急な予定が入ったりなんだりして、想定していた時間よりも遅くなってしまった。

 やきもきしながら急いで会社を出て、彼女の家へと向かう。

 彼女の家が普段何時頃ご飯食べているかも知ってるから、余計に焦るよね。

 みんなご飯待ってくれてるんだもの。

 家に到着して、彼女に招き入れて貰って、元気に挨拶。

 お父さんとお母さんがご飯を用意してくれてた。

 いもじる、とろろ汁、なんていうのがメジャーな名称かしらないけど、かなり久々に食べて、美味しくて嬉しくなった。

 徐々に馴染めてきたかなあとは思うんだけど、お父さんからはちょっとだけ距離を感じる。

 お母さんはだいぶ親しんで貰えてきたような気がする。

 もっと僕がくだけて行かなきゃいけないかなあとも思った。

 あんまり気を遣わなくていられるし、彼女とご両親の会話を聞いてるのも面白い。

 それと同時に、彼女が普段感じている、家の中でのストレスというものも、なるほどなあと納得できる。

 各々好きなこと言って、彼女との会話がいまいち噛み合わないんだよね。

 私はこう言ってるじゃん!というようなイライラが積み重なっていくだろうなあと想像できる。

 お父さんの会話がねちっこいのも、彼女の話で聞いてた通りだなあと思って、笑えてくる。

 ふんわりと家庭の様子を見ているだけなら、仲の良い素敵な家族って感じがするんだよね。

 僕は彼女の家も、ご両親も好きだ。

 ゆっくりくつろげる。

 僕がいても、普通にしてくれてる感じがして居心地が良い。

 ご両親と彼女の三人で構成されている、家族と言うものの中に、僕も入れてもらえているっていうのがすごく嬉しい。

 僕について、ご両親がどう思っているのかは分からないけど、少なくとも家に呼ぶな!っていうような感じじゃないと思うし、歓迎してもらえてる感じがする。

 とってもありがたい。

 仲間入りできたかなあ。

 今後もぜひ呼んでもらいたいなあと思う。

 その後彼女と少しだけ出掛けて、帰ってきた。

 どこにいても、誰の前でも、彼女って変わらない。

 お母さんとかお父さんの前だと優等生になっちゃうとか、逆に妙に反発するとか、思春期か!って思うかもしれないけど、大人になっても結構いると思う。

 彼女は家族の前でも、僕の前でも、職場とかそれ以外の知り合いの前でも、知らない人の前でも、ほとんど同じ。

 これは、彼女が自分ってものをしっかり持ってて、周りに流されないということの証明でもあるなあって思った。

 彼女の家の文化に触れられるっていうのは、すごく新鮮で楽しい。

 許される範囲で、どんどんお邪魔していこうと思う。

 よろしくお願いいたします。

 おわり。