お誕生日チーズケーキ
仕事終わりに彼女のところへ寄ったら、彼女がお誕生日プレゼントをくれるというではないか。
お金がないからプレゼントは用意できないよ~って言ってたのに、何を用意してくれたんだろうってわくわくした。
差し出してくれたのはなんと、ケーキ。
ただのケーキじゃない。
彼女の手作りチーズケーキ!
しかもちゃんとHappy Birthdayって書いてくれてあるの。
もちろんそれも彼女が書いてくれてる。
それがすごくじょうずな字なのよ。
チョコペンで字をかくのって難しいじゃん。上手だった。
嬉しくて嬉しくて、すぐにでも食べたかったけれど、ご飯も食べなきゃいけないし、手を付けてない状態で母に自慢もしたかったので、我慢した。
思い返せば、プレゼントはないけど小さいケーキを用意してあげるよって言われてた。
更に思い返せば、どんなケーキが良いかって聞かれて、彼女の手作りチーズケーキ!って言ってた。
僕は勝手に、ショートケーキとかをそこらで買ってきてくれるものだと思っていたので、全く想像しておらずびっくりした。
彼女の手作りチーズケーキを貰えるなら、他にプレゼントはなくったってへっちゃらである。
というかチーズケーキが立派なプレゼントだよね。最高のプレゼントだ。
家に持って帰る道中、ケーキがボロボロになったら困ると思って、優しい運転を心がけた。
ケーキ!ケーキ!って思いながら運転してた。
ガタンってなるところとか、相当減速して、衝撃を抑えた。
無事家まで持って帰って、母に自慢した。
ケーキもらったー!って。
そしたら、わぁ~!手作り?よかったねえぇというような反応をもらえたので満足。
ご飯を食べ終わって、早速ケーキを頂くことにした。
コーヒーを用意して、切り分けて、ぱくり。
口に入れてすぐに、おいしー!!ってなった。
甘さが素晴らしくちょうどいい。口の中に嫌な感じで残ることもなく、それでいてチーズケーキの風味はちゃんとある。口溶けが良い。ふわとろ。
チョコペンで書いた文字部分も風味が良くて美味しい。
素晴らしい。
完璧なチーズケーキである。
そこらのお店のチーズケーキより美味しい。
本気でそう思っている。
350円~450円くらいで売れるんじゃないかなあ。
お母さんにもあげてという彼女の意見を採用して、母にも切り分けてあげた。
そしたら、あっ美味しい!って言いながらぱくぱく食べて、おかわりも要求された。
上手だねえって褒めてたので、かなり気に入ったみたいだ。
僕もあまりの美味しさに手が止まらず、二回ほどおかわりした。
でもまだ半分以上残っている。いや、残しておいた。
もっと食べたかったけど我慢した。
だって、明日も楽しみたいじゃん。
さっきからチーズケーキ美味しかったなあってずっと考えている。
僕のためだけに作ってくれたチーズケーキ。
本当に本当に嬉しくて、もらえて幸せだった。
さいこー!!
おわり。