かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

入室許可

 最近仕事終わりに、彼女の家へお邪魔するようになった。

 寒いから家に入んなってお母さんが言ってくれたらしい。

 毎日のようにお邪魔してるので、申し訳ないなと思いつつも、図々しく上がり込んでる。

 最初は遠慮の気持ちが大きかったけど、今はかなり馴染んできて、半分くらい家に帰ってきたような気持ちになりつつある。

 彼女が温かいコーヒーを淹れてくれるのがとっても嬉しい。

 ほっと一息つける。

 お菓子も添えてくれる優しさ付き。

 こんな風に彼女の部屋でくつろげる日が来るなんて、一年前の僕には想像もつかなかっただろう。

 特別な用もないのに家へ足を踏み入れるなんて、あり得ないことだった。

 今はすんなり入れる。

 でももちろん、それが当たり前で、入れてもらえて当然なんていう風には思っちゃいけない。

 彼女のご両親にも僕のことを気に入ってもらいたいなあって思っている。

 娘の彼氏だからね。この人になら任せられるって思ってもらいたい。

 家に入ることを許される、ということは、同時にご両親がかなり近い位置にいるってことになる。

 何か失礼があってはいけない。

 彼女が、ご両親に対して自慢できるような人であることも大事だよね。

 ご両親だけじゃないね、友達とか職場の人とか、周りの人に自慢できるような、恥ずかしくない人間でいなくちゃいけない。

 その点彼女は、僕の家に来たとき、礼儀正しいし、振る舞いもちゃんとしているし、全体的にしっかりしている。

 家に呼ぶってなると、普通両親の反応が気になるじゃんね。

 いい子って思ってもらえるのか、嫌な子って思われるのかどっちだろうみたいな。

 でも彼女を家に呼ぶ分にはなんの心配もない。

 彼女はうまくやってくれるって信頼している。

 僕があれこれ考えなくても、彼女が上手に振る舞ってくれるって分かっている。

 安心していられるよね。

 そういう安心感を彼女にも持ってもらいたいなあ。

 言いたいことが散らかり気味になってしまった。

 一番重要なのは、家にお邪魔して、彼女の部屋でくつろぐことってものすごく幸せってこと。

 仕事帰りで疲れてるからってのもあるけど、帰りたくなくて、泊まりたくなる。

 このままゆっくりしながら眠れたらどんなにいいだろうって。

 さすがに実行には移せないけど、それくらい彼女の家は居心地が良い。

 来ていいとは言ったけど、来すぎじゃない?ってなる一歩手前までは図々しくお邪魔しようと思う。

 おしまい!