かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

思い出と曲

 彼女と出会って、いろんな事があった数年間。

 その頃に聴いていた音楽を聴くと、当時の記憶が蘇ってくるのではないかと思った。

 さっそく聴いてみたら、蘇ってくる!うわああ!ってなった。

 仕事に行く時に聴いてたなあとか、彼女と遊んだ時に聴いてたなあとか。

 曲の流れていた時に見ていた景色が、ぼんやりと浮かんでくる。

 珍しく遠出して、あの道を走ってる時に聴いてたなあとか。

 雨が降ってるときに聴いてたなあとか。

 面白い。

 音楽によって記憶が引っ張り出されるっていうのは不思議な感じがする。

 なんとなく、あの時感じていた胸の苦しさが蘇ってきて、切ない気持ちになったりもして。

 今、そんな感情を抱く必要はないのだけれどね。

 とにかく懐かしい。

 ほんとに色々思い出す。

 彼女の貸してくれたCDを聴きまくって、歌詞を読みまくってたこととか。

 彼女がこの歌詞みたいに僕のことを思ってくれてたらいいなあとか考えながらね。

 彼女と仲良くなりたいって思って、音楽の話をして、CDの貸し借りをしてたんだよね。

 彼女が気に入りそうもない曲が沢山入ったCDを貸してた。

 嫌がらずに聴いてくれてたなあ。

 彼女が貸してくれるCDは良いなあって思うものばっかりだった。

 なんて彼女と気が合うんだろう!これはもう運命だわ!って思ってた。脳天気なやつである。

 ほんとに彼女と僕の音楽の好みってのは似てて、僕が無理に彼女の趣味に合せるってことをしなくても、自然と気に入っていってた。

 聴き込んでると彼女と会話が弾むようになって、そうすると彼女が嬉しそうで、それを見れるのが幸せだった。

 彼女は音楽に関して、専門家並の分析力で評価する。

 対する僕は、あーメロディいいわ~気に入った!とか思ってるくらいの浅さ。

 だから、彼女のような視点で音楽を聴くっていうのは、新しい発見だった。

 アイドルグループの誰が歌がうまいかなんて気にしたこともなかったけど、考えるようになったもんね。

 おかげでしばらくどっぷりアイドルにはまった。

 今はそれほどの熱量がないけど、あの頃楽しかったなあ。

 数年後に今聴いてる曲を聴いたら、また色んな思い出が蘇るようになるんだろう。

 もし子供が生まれたら聴かせたいけど、きっと「ふ~ん」って感じだろうね!

 いっぱい音楽聴いて、そこに彼女との思い出を紐付けておこう。

 記憶のアルバムを作るのだ。

 おわり。