だいふく
仕事で疲れて、心に余裕がなくなりつつあった今日。
仕事を終え、彼女に会いにいった。
身体はしんどいし、心もぜーんぜん元気が出ない。
彼女に会いに行くのをやめとこうかなとも思った。元気がない僕に会っても彼女が面白く無いだろうし。
でも、会いたかった。
会って、ちょっとだけでも僕が今置かれている状況っていうのを伝えて、しんどいって言いたいなあって思った。
会いに行くと、彼女が何かを手に持ってきた。
ミニサイズのだいふく。
作ったんだって!あんこは既成品!
凄く嬉しかったのだけれど、心が死にかけていたのでいいリアクションができず。
でも嬉しかったので早速頂いた。
やわらかくっておいしい。
疲れた身体と心に、甘さが染み渡って凄くいい。
大福を貰って食べただけで、結構元気が出てくるのが分かった。
絶妙のタイミングで良いプレゼントを貰えた。
会いに来てよかったって思った。
それから僕の仕事の愚痴を聞いてもらえた。
その中で「君はどれだけ頑張っても鬱にはならない」っていうのと「(仕事ぶりに)余裕がありそうに見えるから、もっと頑張れって言われるんじゃない?」という、彼女からの言葉が印象に残った。
僕以上に僕のこと分かってるんじゃないかなあと思う。
確かにそうだなあって思った。
人からもらうアドバイスとか、指摘っていうのは、なんだか苦手。すんなり受け入れることができない。
でも彼女の言葉は、特別。納得できる。
僕が見えていない部分、考えがおよばない部分に、スポットライトを当ててくれているイメージ。
見えてなかった部分が見えてすっきりする。
大福をもらったのと、話を聞いてもらえたのとで、僕はだいぶ元気が出た。
会いに来てよかったって強く思った。
会わずに帰ってたらたぶん今もまだ悶々としていたことだろう。
つらいよーって彼女に甘えるのは避けたいなあと思いつつ、凄くつらいと頼りたくなってしまう。
僕が甘えてる場合じゃないんだけどね。
しばらく話をして、休憩してから帰ってきた。
持って帰る用の大福もちゃんと用意してくれてて、めちゃくちゃ気が利く。
さっきもう一個食べたけど、上手に出来てる。外側の求肥が柔らかくて、最高に美味しい。和菓子いいね。あんこ。
涙が出そうなくらいつらかったのに、今はそんなつらさが消えてしまった。
彼女に会えて、話ができてよかった。
彼女に会いに行くことで、僕はきっと毎回癒やされてるんだろう。
毎日会うことが僕にとってとっても重要なんだと思う。
終わり。