かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

非常食

 今日彼女に乾パンを持って行ったら喜んでくれた。

 ちょうど食べたかったって言ってた。

 そうじゃないかなあって思ってたんだよね。

 乾パンを食べたいって思うことってあんまりないよね。でも、彼女だったらあり得るって思ってた。

 こういうの好きなんだよね。

 なんだろう、なんて言えば良いのかわからないけど、乾パンとかそういう系のものね。

 僕は、(高級なところの)チョコレートが食べたいと思ってたんだ!っていう人より、乾パン食べたかった!っていう人と付き合いたい。

 非常に好感が持てる。

 彼女は気取らないんだよね。

 すごくそれが良い所だと思う。

 ブランドとか高級さで、自分を飾ろうとしない。

 高級なブランド品を持っていることにステータスを感じて、自分に酔う人とかいるけど、彼女は全くそんなことはない。

 彼女が欲しいって思うものは、彼女が良いと思ったものだ。

 高級品だから欲しいとか、持ってると自慢できるから欲しいとか、そういう理由ではない。

 食べ物に関しても、自分が美味しいと思うものなら、別におしゃれなお店じゃなくても、高級なところじゃなくてもいいわけだ。

 高級なところで食事を食べている自分に酔うっていうのはないからね。

 高級品とか流行りのものを欲しがる人は、自分に自信がないとか喪失感みたいなものを、それで埋めようとしている。

 彼女にはそういうものが必要ない。

 なぜなら、持ち物とか身の回りのもので自分の価値が左右されるわけじゃないってことを知っているから。

 彼氏が乾パン持ってきたら怒る彼女だっていると思うよ。なめてんの?って。

 そういう人って、安いものとかありふれたものを持つと自分の価値が下がると思ってるんだよね。バカらしい。

 人の価値っていうのは、その人自身で決まるもので、着飾ろうが良い物食べてようが関係ない。

 本来の自分以上によく見せようとするのは無理があるし浅はかだ。

 その点、彼女は自分にあったものっていうのをよく分かっている。

 だから無理はしない。偉そうにもしないし、見栄を張ろうともしない。

 そういうところが好き。

 乾パン喜んでもらえてよかった。

 おわり。