あしあとくっきー

　彼女が作ったお菓子がブッダ夫妻に大好評だった。

　彼女はあんまり上手にできなかったって言ってた猫のあしあとクッキーも、高評価だった。かわいいー！ってヤショーダラーさんがすごく喜んでた。

　猫が好きという情報を持っていた彼女の狙い通り。こういう好き嫌いとかをきちんと覚えていて、活用できるというのが素晴らしい。

　プレーンなクッキーも美味しいと評判だったし、マシュマロのクッキーも珍しさと美味しさで好評だった。

　お家にお邪魔するための手土産として、最高のものだったんじゃないかなと思う。

　もちろんどこかで手土産を買ってくるっていうのも良い。

　おしゃれなケーキ屋さんとか、美味しいお菓子やさんとかね。センスがいいものあげたらきっと喜んでもらえる。

　でも僕の感覚としては、美味しいケーキ屋さんとかで買った手土産よりも、手作りの手土産のほうが嬉しい。

　くれる相手にもよるっていうのはあるけどね！

　好感を持っている相手が、手作りという手間をかけて、おみやげとして持ってきてくれるっていうのは誰でも嬉しいと思う。

　それが美味しければ最高だよね。

　ヤショーダラーさんがまた作ってきて！また食べたい！ってしきりに言っていたのは、嬉しかったのと美味しかったのと両方だったからだろうなと思う。

　ちなみにこのクッキー、僕の母にもおすそ分けしてくれた。

　食べた母がおいしー！って絶賛してた。これ手作り？って疑問に思うくらいいい出来だったようだ。あしあとクッキーを見て、うふふって喜んでた。

　あんまり食べて感想を言ったり、食いついたりしない母が美味しいって言ってたし、興味を持っていたので、喜んでもらえたみたい。

　彼女が作ったものが、みんなに高評価なのがとっても嬉しい。

　僕も食べてとっても美味しいって思ったし。

　彼女は、作るの簡単だって言うし、実際手順もそこまで複雑なわけじゃない。

　ただ手間は掛る。材料を用意したり、調理する準備をしたり、調理自体もそう。片付けだってある。

　それを考えた時に、作ろうと思える人って限られてくる。作ろうと思えない人からすれば、それだけでも十分すごいことなのだ。

　難易度が低い料理でも、手順が簡単でも、作れて、なおかつ上手においしくできるっていうのはすごいこと。胸を張っていい。

　さらに言えば、お菓子を作ることで、喜んでくれる人がいるというのは自信をもっていいことだと思う。

　最近すごく太ったので、あんまりお菓子食べちゃダメだけど、彼女の作ってくれたお菓子はたくさん食べたい。