遊んだ話~おまんじゅう兄妹編~
今日は彼女と遊んだ。
一週間、この日のために頑張ってきた。
彼女と遊べることを励みに。
しかもなんと今日は、みずまんじゅうくんとももまんじゅうちゃんに会える。
お昼前の方がいいってことだったので、早起きして支度をした。
お昼寝時間の都合とかあるんだよね。
彼女の家にお邪魔することになるので、何か手土産を持って行かなくてはならないだろうと思った。
そんなものなくてもいいよ!って感じだろうなあとは思うけど、礼儀としてそういう部分はきっちりやっとかなきゃいけない。
和菓子屋さんに、彼女のお気に入りのお菓子がある。期間限定で、最近始まったやつ。それを人数分持っていけばいいじゃない!ってなった。
早めに家を出て、お店に到着してから、あることに気づいた。
みずまんじゅうくん、お菓子って何食べられるのか分からんや!っていうこと。
手土産を持っていくことを内緒にしておきたかったんだけど、変なもの買っていって逆に迷惑になってしまうといけない。
彼女に連絡してみた。
そしたらやっぱり、買ってこなくていいよーって感じのことを言われた。でも一応、僕が買っていこうと思っているものは食べられそうだった。
ももまんじゅうちゃんは、まだなにも食べられないので、ごめんねってことにして、みずまんじゅうくんと、その他ご家族の分はきっちり買うことができた。
滑り出し順調である。
彼女から連絡があったので早速お家へ向かう。
みずまんじゅうくんは、おばあちゃんとお出かけしててまだ帰ってきてなかった。
ももまんじゅうちゃんを抱っこさせてもらう。
泣かないし、僕に向かって微笑みかけてくれる。ご機嫌っぽかった。
全身ぷにぷにで、とっても可愛い。解読できない言葉をお話してくれるので、お返事して遊んでた。
しばらくするとみずまんじゅうくんが帰ってきた。
数回会ったことがあるけど、毎回出会い頭で拒絶されちゃう。だから僕も緊張してた。
彼女に抱っこされて現れたみずまんじゅうくんは、僕を見ると顔を背けた。
「こんにちはーは?」と問いかける彼女に、ものすごくゆっくり首を左右に振って拒否。
あぁ今日も最初はこんな感じかあって思ってた。そしたら、みずまんじゅうくんが手に持ってたアンパンマンのジュースに注目した彼女が、それをおじさんに見せてあげなって言ってくれた。
そしたらすっごく恥ずかしがってるんだけど、アンパンマンって僕に差し出して見せてくれた。
思いの外良い滑り出し。
みずまんじゅうくんは、僕が前回あげたバスのおもちゃを持ってて、大事にしてくれてる。メインおもちゃとして、活躍しているらしい。嬉しい。
バスを持って見せに来てくれた。この時もすっごく照れて、僕のことを直視できてなかった。でもまたその照れてるのが可愛いんだ。
このタイミングでみずまんじゅうくんのために買ってきたお菓子をプレゼントした。みずまんじゅうくんからの好感度を得るための、プレゼント作戦である。
この、お菓子を渡すっていうアイディアは彼女が出してくれた。
お菓子をもらうと嬉しそうに、お礼を言ってくれて、このお礼の言い方がまたものすごく可愛い。それから、お母さんとかおばあちゃんに見せに行った。とたとたとたって一生懸命走って。走る姿も可愛いんだ。
それからもう一回彼女に連れられて戻ってきて、ありがとうって言ってくれた。
ものすごくいい子。
その後、部屋に招き入れて貰えて、ソファに座っているみずまんじゅうくんの隣に座った。嫌がられはしないかと不安でしかたなかった。
みずまんじゅう君が、ぱくぱくっと僕が買ってきたお菓子を食べ始め、止まることなく最後まで食べてしまった。途中おいしい?って聞いたら、おいしー!ってお返事してもらえて嬉しかった。食べてる姿も可愛い。ぱくぱくぱくって。
それから、もう一回バスを紹介してもらったり、動物の形をはめ込むパズルで遊んでるのを見せてもらったりした。パズルが完成すると「じゃーん!」って得意気に言うのが可愛かった。
ちょっと慣れては来たけど、緊張してて恥ずかしいみたい。僕との距離はまだまだあった。
でも僕が食べてるお菓子が気になったらしくって、それを指差してちょうだいってものすごく控えめに言ってきた。僕は最初欲しがっていることに気付けずにどうしたのかなって思ってたら、彼女が助け舟を出してくれた。
あんなに遠慮がちなちょうだいは初めてだったらしい。これも可愛かった。
なかなか、慣れてもらうのは難しいね。
でも少しずつ、慣れてきたんじゃないかなあって思う。
あ、そうそう。みずまんじゅうくん僕のこと覚えてくれてた!おじさんって言ってた!ちょうかわいい。
「そのお菓子誰に貰ったの?」「おじさーん」っていう会話が聞こえてきたので、嬉しくてにやにやした。バスをあげたときと、もなかを連れて来て一緒に遊んだ時と、どちらもかなり間隔が開いてるし、もし覚えてくれてたとすると、かなりの天才児である。
完全に拒絶されることもなく、しかしまだ大歓迎という感じでもなく、もう少し慣れが必要だなと思った。
彼女と出かけるからってことで、ばいばーいっていいながら出ていこうとしたら、かなり嫌がってた。彼女がいなくなっちゃうのが嫌なのかと思っていたら、彼女いわく、僕ともまだ遊びたいって言う気持ちがあったんじゃないかなってことだった。そうだとしたらすごく嬉しい。
本当に嫌な人とか、どうでもいい人だったら、適当にばいばーいって送り出すらしい。
だから僕はみずまんじゅう君の中で、どうでも良い人から、ちょっと知ってるおじさんにはランクアップしたんじゃないかな。
車で出て行く時、手を振って送り出してくれたし。
みずまんじゅうくんは本当にいい子。聞き分けもいいし、理解力もあるし、とっても賢い。
今日会えて良かった。欲を言えばもっと交流する時間が欲しかったなと思う。そうすればもーっとみずまんじゅうくんと仲良くなれたかも!
もう一回くらいどこかで会える日がないかなあとうっすら思っているのでした。 以上、遊んだ話~おまんじゅう兄妹編~おわり。