陽気なパティシエ
今日は彼女と遊んだ。
メイン予定は貴婦人さんのところでお食事をさせていただくこと。
今思い出したけど、一応僕の就職祝いでという名目だった。忘れてた。
お土産としてケーキを買っていこうと彼女と計画して、彼女おすすめのケーキ屋さんへ向かった。
土曜日だから混んでるかなあと心配してたけど、お店について安心。いいタイミングだったのか、お客さん一人もいなかった。少し遅い時間の到着となったので、売り切れも心配してたけど、たくさんあった。
僕は初めて来るところだったので、どんなだろーってわくわくしてた。
超ごきげんなパティシエさんが、超愉快な接客してくれて、面白いのよ。
ケーキは可愛くて美味しそうで、すごく素敵なやつばっかり。
貴婦人さんの娘さんが、生クリーム苦手ということで、あんまり多く使われてなさそうなものをチョイスした。
保冷ケースも用意して、保冷剤も彼女が用意してくれてあったので、ばっちり。
しばらく置いといても安心。
すんなりケーキを手に入れたあと、雑貨屋さんに立ち寄ることにした。
予定が順調に進むと気分が良い。
併設のカフェでワッフルを食べた。おいしい。彼女はパフェ。お互いにちょっとずつ分けて食べた。こうやってお互いが注文したものを、共有できるのっていいよね。毎回思う。
雑貨屋さんに来るのは久々だったので、楽しい。ソファや机が置いてあるので、座ってみながら、品定めしてた。年内に二人で暮らすという設定で、真剣に家具を選ぶ。具体的にイメージを固めて、これがいいあれがいいっていう話をするのが楽しい。
結局雑貨屋さんで何かを買うことはなかったけど、新しい発見もあったし、すごく楽しかった。
貴婦人さんとの約束の時間が迫っていたので、急いで向かうことにした。彼女を急かしちゃって申し訳なかった。しかし土曜日は道が混んでる。平日に出かけることの多かった僕達にはあまりない経験である。到着時間が読めない。
少し予定していた時間より遅くなってしまったけれども、無事到着。貴婦人さん宅へ突撃晩ごはん。
わんちゃんがいて、わんわんわん!って大きな声で熱烈な歓迎を受けた。
いつもどおりの貴婦人さんが、にこやかに部屋へ招き入れてくれる。
娘さんと旦那さんが、ごく普通の夕食って感じでくつろいで待っててくれてた。部屋着で。この自然な感じが非常にありがたかった。気を遣わなくていいというような雰囲気があった。緊張しなくて済む。
僕達が想像していたキャラとは少し違う旦那さんと、思ってた通りの娘さん(娘さんは見たことあったしね)
旦那さんは良い意味で想像を裏切ってくれた。気さくで、頭が良いんだろうなあって感じだった。もっと神経質で寡黙な人かと思ってた。彼女も近い想像だったようだ。
彼女が辛いものが食べたーいって言ってたんだけど、なんとまさかの辛いお鍋!
そしてそのあと僕らの大好物、ぎょうざが出てきた!すごい!
おいしくごちそうを頂きつつ、楽しいお話ができて、良い時間を過ごせた。
娘さんはかなり人見知りっぽくて、あんまり話ができなかった。
そんな中ケーキを食べましょという段になって、持ってきたケーキを見た娘さんが、美味しそう!ってこっそり言ってるのが聞こえた。やったぜ!って思った。
おみやげをケーキにしたのは、娘さんの心を掴むためだったからね!
僕らがケーキの説明をしながら、これは生クリーム使ってないよ!!ってアピールしまくったら、娘さんはそれを選んでくれた。いい子。そんなに推すなら、というよりは単純に美味しそうと思って選んでくれたようだったから大満足。
みんなぱくぱくケーキを食べてくれたので、喜んでもらえたかな!
かなり長い時間おじゃましてしまって、僕と彼女が想定していた時間を大幅に越えた。でも貴婦人さんが楽しそうにおしゃべりしてくれてたし、旦那さんは自由に寝てたし、娘さんも自然と座っててくれたし、きっと早く帰れ!とは思ってなかっただろう。
非常に良い時間を過ごせた。
彼女がいるとやっぱり会話が盛り上がるなあって思った。彼女が一旦席を外した時があったんだけど、急に場の空気が落ち着いてしまった。僕があんまりしゃべらないから、彼女必須。
貴婦人さん宅をあとにして、コンビニに寄って休憩。
のんびりくつろいでいると、彼女のスマホがブルブルした。ももちゃんからの電話。今出るのもなあって放っておくことにしたんだけど、何度も掛かって来るので緊急案件かなあってことで出た。
そしたら酔っ払って自分の部屋に入るための番号が分からなくなったんだって。やばくね?
だいぶ酔っ払っているみたいで、彼女が心配してた。一緒に飲んだ人と家の前で立ち往生してるみたいだったので、様子を見に行ってみることにした。
到着して電話を掛けてみたら、停まってるタクシーの中にいるらしかった。でも出てこない。会話にもならないような状態だったので、もういいやーってそのまま帰ってきた。
この時、僕はムカついてた。彼女もムカついてた。
酒を飲んで我を忘れる人って大っ嫌いなんだよね。彼女も同意見。
彼女の友達だからと思って、数々の嫌いになりそうな要素をなんとか受け入れてきた。でも今日のこの一件で、ギリギリ0で保っていた好感度が、マイナスへと落下していった。
彼女にどんだけ迷惑かけてんだよっていう。しかも酔っ払ってるからそんなのもわからないでしょ。最低だよね。
彼女は趣味の活動の関係で、もう知らね!ともできないから、今後も友人として付き合っていかないといけない。それもかわいそうな話だ。
せっかく楽しかったのに、最後にケチがついてしまったねなんて言いながら、家に帰ることにした。
急に疲れが来ちゃうよね。
久々に長い時間彼女といられて、幸せだったし楽しかった。ちょっとむかっとしちゃう事件はあったけど、まあそれを差し引いても楽しかった。
明日も遊びたい。明後日も遊びたい。毎日遊びたい!!
そんな風に思うくらい、彼女と遊ぶのは楽しい。
今日も良い日だった!