かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

喜ばせ上級

 彼女は人を喜ばせるのが上手い。

 僕のことなんて、それはもう簡単に、何度でも喜ばせられる。

 なんでかといえば、僕のことをよーく分ってるから。こんなことをすれば喜ぶ、こんなことをすれば悲しむっていうのを把握している。

 今までの僕の反応や行動を観察して、僕というものを掌握しているわけだ。

 何度でも喜ばせられるのと同時に、彼女は僕をどん底までへこませることもできるということだ。たまに、へこませてあげようかって言われることがあるんだけど、本当に怖いので断固拒否している。

 そんなわけで、僕相手ほどじゃないにしても、彼女は周りの人たちについて好みを把握している。

 話をしている中で出てきた、好みの情報をきちんと覚えている。また、話の中で得た人となりから、好みを推測することもできる。こんな人だからこれが好きだと思う、みたいな。

 これによって、彼女は相手を喜ばせるために効果的な行動をとることができる。

 そしてもう一つ、彼女には蓄積された知識がある。

 たとえば誰かにプレゼントをしたいというとき。プレゼントを探すためにはある程度の方向性を定めなくてはいけない。

 そんなとき、彼女には知識の中から引き出される様々な情報がある。化粧品をプレゼントしたいって思えば、ファンデーションやらグロスやら商品に対する知識があるから、候補を挙げやすい。

 ちょっとした雑貨をあげたいっていう時だって、どこかで見たこんな風なものがいいんじゃないかなっていうような候補を挙げられる。

 僕が知らないようなものをたくさん候補として出してくれるので、毎回そんなものあるんだ!って僕が喜んじゃう。

 知識があるから、引き出しが多いのだ。

 また、素敵なラッピングの方法とか飾り付けの方法とかもたくさん知ってる。

 普段から観察して得た情報から、その人に最適な選択ができること。

 最適な選択を実現するための豊富な知識があること。

 この二点によって、彼女は喜ばせるのが上手な人になっているんだと思う。

 プレゼントを例にあげたけども、会話の中で相手が喜ぶようなことを言ってあげたりとか、気にかけてあげたりするのもそうだ。相手が求めているものを察して、それを上手に提供できる。

 その一連の流れが非常にスマートなのもポイント高い。

 僕は一生懸命やってる感じが出ちゃう。

 彼女はやっぱり喜ばせ上級者だ。