かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

がんばりや

 彼女は頑張り屋さんかどうかについて考えてみる。

 彼女は仕事においても、その他の趣味や日常の作業においても、適当にやってよしにするとか、形だけやったことにしておくみたいなことをしない。やるならきちんとやるし、やらないならやらないまま。

 部屋の片付けも、やらないとずっとやらないままでいるけど、やるとなったら結構頑張ってきれいにしている。五分で投げ出すこともなく、ある程度切りの良いところまでちゃんとやる。ビフォーとアフターの写真を見せてくれることがあるけど、ちゃんときれいになったね!って言えるレベルで片付けられている。僕が部屋をきれいにするとあんまり片付いた感じがしない。自分の感覚ではきれいになっているんだけど写真に撮るとなぜかそこまでじゃないのよね。だから彼女の片付けは見た目として結果がでるくらいきちんと行われていると言える。

 ゲームもハマるとものすごくやり続けて、むずかしいステージもクリアするまで何度も何度も挑戦して頑張っている。この根気強さはすごいなあと毎回感心する。クリアできない難しい無理だ!って投げ出してるの見たことない。黙々と、たまーにイライラしながら、ずーっと頑張ってる。ゲーム頑張ってるっていうとあんまりりいいイメージしないかもしれないけど、対象に関わらず、頑張れることって素晴らしいと僕は思う。

 仕事では、与えられた仕事とか必要な仕事というのをきちんとこなすことはもちろん、自分以外の人の仕事とか、状態に関しても気を配って頑張っている。

 精一杯、力の限り何かをすることだけが頑張っているということではなく、無理のない範囲で自分にできることをきちんとやることも頑張っていると言えると思う。また、行程はどうであれ、必要な仕事がきちんと終われば結果としては頑張ったことになると思う。

 彼女はどの頑張り方もできる。精一杯頑張ることも、無理のないレベルで仕事をこなすともできる。途中別のことに取り掛かっていたり、休憩を挟んだりしても最終的に結果をきちんと出すことができる。

 彼女は自分にできること、自分の能力をきちんと把握しているから、作業に掛る時間とか、作業を求められたクオリティでこなすことができるか、という見通しを立てることができる。だからその時々に応じた適切な頑張り方ができるんじゃないかなと思う。

 どんな状況でも一貫して言えるのは、彼女には頑張っていないという状態がほとんどないということだ。休憩中とか疲れ果てた時とかを別にしてね。

 日常生活においても、仕事においても、気が抜ける時とか心が緩むときとかっていうのがあって、それによってサボったりだらけたりする。彼女には常にそれを律する自分がいて、簡単に堕落してしまう自分をよしとしない。

 なにもやりたくない!さぼりたい!という自分を、それじゃいけない!ちゃんとやらなきゃ!と厳しく監視する自分がいる。

 この厳しい自分がいることで、彼女は頑張ることができる。厳しい自分を持たず、サボったりだらけたりしてしまう人が周りにたくさんいるから、その重要性というのはよく分かる。

 厳しい自分は、自分にとって負担になるというデメリットがある。楽をすることを許されないわけだから。

 必ずしも厳しい自分が勝つわけではなく、彼女だってだらけることもあるし、めんどうくさいことを後回しにすることもあると思う。ただそこに罪悪感のような、自分を罰する気持ちが存在してしまう。

 彼女は頑張り屋さんだと思う。頑張りすぎな部分があるくらいだと思う。

 彼女自身に、今頑張りすぎている、もうこれ以上頑張らなくていいという基準は存在しない。彼女の中にいる厳しい自分はかなり厳しいからね。

 周囲が彼女の頑張りを認め、その頑張りで十分だよっていうことを彼女に伝えることでやっと、彼女は今の自分で十分だってことが分かる。

 それがなければ彼女はずっと頑張り続けなければならない。

 僕の役割は、彼女をもっと頑張れと励ますことではなく、彼女の頑張りを理解し評価すること、そして無理をしないように、これ以上頑張らなくていいと伝えることだろうな、と思う。

 彼女はとっても頑張り屋さんだ。それを理解し支えることで彼女を助けていきたい。