かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

お手伝いさん

 彼女のお手伝いができると嬉しい。

 最近彼女は趣味に関係するとあるものの制作に取り掛かっている。

 彼女はなかなか苦心しているようだし、なにか助けになれればと思っているのだが、創作活動に関しては他人が好き勝手に手を出すわけにはいかない。

 それについて知りもしないのに口を出したり、彼女の苦労も分からずに勝手なことを言ったり、良かれと思って手伝おうとしたことがかえって邪魔になったり。

 かえって妨げになってしまうということが大いに有り得る。

 作曲家が、良いメロディーが浮かんでこないと頭を悩ませているところに「こんなメロディーどう?」なんて口ずさみながら現れたら迷惑だろう。

 彫刻家が、思い通りの形を出せないと悩んでいるところに「ここの形はこうしたほうがいいと思うなあ」なんて意見したら怒られるかもしれない。

 小説家が、ここの展開をどうすればいいかと頭をひねっているときに「実は犯人が双子でしたっていうのはどう?」なんて好き勝手に言っていたら追い出されるだろう。

 僕も少しだけ、下手なりに悩みながら小説を書いていたことがあるので、種類は違えど、何かを創作することの大変さというのは理解できる。

 だからこそ、余計なことにならない範囲で彼女のお手伝いがしたい、とずっと思っていた。

 彼女から途中経過を見せてもらった時に、良いと思ったこととか感じたこととか、感想をまとめて彼女に伝えることも、手助けになるといいなって思った。やる気に繋がってくれるといいなって思った。

 何かを作ったときに、感想とか意見のような何かしらの反応をもらえるのってすごく嬉しいことだから、出来る限り伝えなくっちゃって思っている。当たり前だけど、だからってお世辞を言うとか、無理に褒めるとかそういうことじゃないよ。

 もっと役に立ちたい!もっと手伝いたい!って思っている矢先、彼女から資料が欲しいという依頼を受けた。

 その日は軽く調べて、検索結果を口頭で伝えて終わったんだけど、僕はこの程度のお手伝いでは満足できなかった。

 今日、僕はお休みだったのでこの暇な時間を利用しようと考え、調べた情報をパソコンでまとめ、彼女が活用しやすいよう補足したのち印刷した。データで渡すよりも、書面で渡したほうが彼女にとって使い勝手がいいはず。

 調子に乗って表紙もつけたりして、自己満足度の高い仕事ができた。

 すぐにでも渡したかったので、彼女に会いに行って手渡してきた。喜んでもらえた。僕も喜んだ。

 もっと何かの形で彼女のことを助けたいし、役に立ちたい。彼女のことを影に日向に応援したいと思っている。

 お仕事募集中です。