かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

リベンジ

 今日もお休みだった僕はぐーたらするという選択をせずに、生チョコリベンジを目論んだ。

 昨日作った生チョコはまずいというわけではないにしても、生チョコではないなにかとして完成していた。これを彼女に自信を持って渡すことはできない。ならば、作りなおすしかなかろうと。

 昨日、生チョコ作成に約二時間を要したことを考えると、のんびり構えて入られない。さっそく僕は材料の買い出しに向かった。昨日の僕は作ることに必死で、その作った生チョコをどうやって彼女に渡すかについては適当に袋に入れればいいんじゃないかくらいにしか考えていなかった。しかし今日の僕は失敗を乗り越え、一つ成長している。出来上がった後のイメージも昨日よりも明確に描くことができた。

 そこで、100円ショップへ行って、入れ物を買うことにした。たくさんあげたいなあと思ったものの、僕が望むような大きさのいい形のものが都合よく置いてあるはずもない。小さい入れ物を二つ買うことで容量の少なさをカバーすることにした。紙袋もあったほうが素敵だろうってことで、紙袋も購入。あげるときの雰囲気というか、形としてしっかりプレゼント感があったほうが素敵だと思う。

 材料を購入しつつ、職場に立ち寄り、彼女に会いに行った。彼女が僕の車に忘れ物をしていて、それを届けるのが早いほうがいいだろうと思ったからだ。それがなくても会いに行ってたけどね。

 生チョコづくりに再挑戦することを告げると、彼女はしっかり調べて頑張ってね!と応援してくれた。もう二度と同じ失敗はしない。

 帰宅して、昨日失敗した後調べ直したレシピをもう一度確認し、手順を復習。

 気合を入れて、チョコを刻んでいった。昨日よりも手早くできたけど、30分は掛かった。生クリームも慎重に火にかけて、沸騰してきたかなーってことで火をとめて、おなべをコンロから外し、チョコを投入。静かにゆっくりとかき回すと、チョコが溶けて生クリームと混ざり合い、すごく美味しそうになってきた!これだ!これが作りたかったんだ!!!と大喜びしながらバットに流し込んで冷やした。

 満足のいく出来上がりで、彼女に胸を張ってプレゼントできる!ってうきうきした。

 昨日書こうと思って忘れてたんだけど、お菓子作りって大変ってことが身にしみて分かって、彼女がケーキとかクッキーとか作ってくれてたのもきっと大変だったんだろうなあって思った。手間と時間を掛けて、あとお金も。それで作ってくれたものを僕にくれてたわけで、もらった時もとっても嬉しいし感謝もしてたけど、もっと感謝してもいいくらいだなって思った。

 彼女が仕事終わったタイミングで生チョコをもって会いに行った。あんまり美味しくない方と、美味しい方の両方を持って。

 失敗したのを持って行くのも悪いかなとは思ったんだけど、いいやあげちゃえ!という感覚ではなくて、真剣にこれも彼女に食べてもらいたいなって思った。僕の失敗を共有したかったというか。

 美味しくない方を食べた彼女の感想は、ねっとりしていて生チョコというよりチョコキャラメルのようだというもので、僕が思っていたこれは生チョコではない別の何かだという意見と一致した。でもおいしいよって言ってもらえた。

 美味しい方も食べてもらいたくって、おすすめしたら食べてくれたんだけど、こっちは「おいしい!」って言ってもらえた。僕はきっと得意げな顔してたと思う。

 約束の生チョコを渡せてひと安心した。

 最近食欲があんまりないそうで、心配なんだけど、チョコを食べてちょっとでも元気出てくれたらいいなって思う。

 あと、全然流れ的に関係ないんだけど、彼女の写真見てたら、可愛すぎて胸が苦しい。大好き。どうしても書きたくなった。

 おわり。