かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

読む

 彼女は文章を読むのが速い。

 何かの書類を同タイミングで読むと、彼女のほうが早く読み終わって待ってくれている感じが伝わってくる。僕も結構急いで目を通していて、それ以上速く読むと内容が頭に入らないぞっていうくらいなんだけど、彼女はそれを越えた速さを持っているらしい。

 速いからといって、内容の理解を疎かにしているかというとそうではない。きちんと内容を理解できる速さで読んでいるのだ。それでも速い。

 結構頑張って長めに書いたブログも、あっという間に読み終わるらしくって、内容に関する返事が、もう!?っていうタイミングで送られてくる。

 その速さで読んだうえに、誤字脱字や、言い間違いなどなど、僕の不出来な文章を校正してくれる。

 なんかものすごく有能な感じがする。

 速くて正確。

 有能な感じがするんじゃなくて、有能なんだよね。

 彼女の場合、文章に対する相性みたいなものがあって、簡単に理解できるものと、分からない!と投げ出してしまうものがある。

 僕が書いているブログは、内容がごちゃっとしていない限りは簡単に理解できる方になる。

 理解がしにくいものは、電化製品の使い方の説明書だったり、難しい手順の説明だったり、興味のないジャンルの小説とかもそうだ。あとは、馬鹿が書いた文章とかね。

 内容が簡潔なものや、彼女にとって読みやすい文章は当たり前だけど理解が早いし、読む速度も上がる。

 読み手に想像力が必要となるような文章は得意なんだと思う。これを書いた人が何を思って書いたかというような意図を読み取るのがうまい。小説を読んでいても、著者がこういう意図でこういう展開にしたかったんだろうなというのを深く読み取ることができる。

 文章だけでなくってドラマや映画なんかでも、制作側の意図というのを読み取ることに長けていると感じる。こういう部分に関しての理解度は群を抜いて高いと言える。

 彼女を満足させる文章というのは必然的に高いレベルを求められるんじゃないかなって思う。

 彼女が読んで理解できるというレベルであれば、いくらでもあるし、努力しなくたって書けるものかもしれない。でも、彼女が読んで、楽しいとか面白いとか、興味深いと感じるような文章を書くためには、プロ並みの技量がないとだめなんじゃないかなって思っている。

 破綻のない文章、多彩な表現や言葉選び、一貫したテーマ。

 僕は常に彼女に読み応えを感じてもらえる文章を書きたいと思っている。時間を掛けて読んで、あぁ良い文章だったって思ってもらえるのが目標。褒められたい。

 毎日ブログを書いて、一度も手を抜いたことはないんだけど、会心の出来だなと思うほどの手応えが得られないのも事実。

 文章に対する目が厳しい彼女を満足させられるようなブログを目指して日々精進するしかない。