かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

いもけんぴ

 最近の彼女はよく芋けんぴを買っている。

 干し芋も買ってた。

 おいもが好きだったなあって思い出す。秋から冬に掛けてはおいもがいいよね。

 彼女にはお菓子が似合う。

 彼女が楽しそうにお菓子を選んでいるのとか、お菓子をもぐもぐ食べているのとか、微笑ましく思える。

 別に大食いキャラなわけじゃないし、ことあるごとにお菓子を食べているイメージがあるわけでもないんだけど、なんとなく彼女とお菓子は仲良しな感じがするのだ。

 その証拠に、彼女にはお菓子をあげたくなるし、食べさせてあげたくなる。

 彼女がダイエットをするとか、前々からやっているグルテンフリーの関係とかで、あげられるお菓子の選択難易度が上がったのが結構困る。

 彼女に会いに行く前に何かおみやげを買っていこう!とコンビニへ寄るのだけれど、彼女のお眼鏡に敵うお菓子を探すのには時間が掛かる。すごく悩む。でも彼女のところに向かわなければいけないという時間制限もあるわけで、何分も時間を掛けてもいられない。こういう時の僕はちょっと焦っているので、値段はほとんど気にしない。

 僕が彼女の好みを一生懸命考えて選ぶからか、はたまた彼女がわざわざ選んできてくれたからとケチを付けずにいてくれているのか、その両方か分からないけど、彼女は買ってきたおみやげをいつも喜んでくれる。

 彼女を喜ばせるためにお菓子をあげるっていうのもなんだか安直だなと思うこともあるのだが、お菓子を貰えて彼女が喜んでくれて、その喜んでくれた彼女を見て僕も喜ぶってみんな幸せじゃないかということでよしとする。

 最近、重要だなと思ったのは、彼女の中の流行り廃りである。

 たとえば今彼女は芋けんぴをよく買って食べているわけだが、じゃあ今僕が芋けんぴをあげたら喜んでくれるかというと微妙なところだ。

 自分で買って食べているということと、今までの何回かの芋けんぴ購入によって彼女の芋けんぴ欲がある程度満たされたのではないかということを総合的に考えて判断すると、彼女に今芋けんぴを買ってあげるのは得策ではないと考えられる。

 彼女の中での「それを食べたい気持ち」がどれくらいあるのかというのを、考えなくちゃいけない。

 彼女が好きでよく食べるなすの漬物があるって、それは彼女が気軽に買いにいける範囲にないので、僕が出掛けるついでに買っていっている。だがこれも毎回毎回買っていっては彼女も飽きちゃうだろうということで、ある程度僕の中で調節をしている。彼女はもっと食べたい!って思ってるかもしれないんだけど。

 彼女になにかあげるとき、喜んでもらいたいという気持ちは大事だけど、彼女がそれを求めているのか、本当に喜んでくれるのかを考えなきゃなあって思う。お菓子くらいでそこまで真剣に考えなくてもいいのかもしれないけど、でもやっぱりあげるからには手放しで喜んで欲しいしね。

 自己満足なだけの行為にならないように、気をつけなきゃなあっていつも思う。

 終わり。