夏の大三角
今日は彼女と遊んだ。
彼女の体調が心配だったので、遊べなくても仕方ないなって思っていたんだけど、彼女が遊んでくれるというので大喜びした。やっほっほいな気分だった。
何しようかなあどこ行こうかなあ、彼女に何か希望はあるかなあとか考えていたら、彼女から科学館へ大人が行くのは変かなと言ってきた。その発言の意図を図りかねるところだったが、きっと行きたいということだろうと解釈したところ正解だった。
科学館にはプラネタリウムがあるのだ。前々から観たいって言ってたしね。科学館のことはあんまり詳細に展示物とか書くとバレそうなのでぼかして書いていくよ!
彼女から提案してもらえて嬉しかったので、場所とか移動時間とか駐車場とかざっくり調べて、当日もたつかないようにしておいた。事前の準備ってすごく大切。当日に、あれ!駐車場ってどこだろう!って調べ出すとか全然スマートじゃないからね。
そんなわけで科学館へ行くというワクワクする予定を立てて、今日を迎えた。
少し遠出をするので、早めに起きて準備していると彼女も早めに準備を済ませてくれた。おかげで予定よりも一時間近く早く出発することができた。素晴らしい滑り出し。
彼女の用事で最初に少し寄り道をして、それからコンビニで飲み物と食べ物を調達して目的地へと向かった。
彼女はやっぱり体調が優れないようで、特に今日は頭痛が酷かったみたい。あとそれに伴う吐き気。
道中ぐったりしていて、すごく心配だった。できるだけ楽にしていてもらって、少しでも良くなればいいなと思いながら、気をつけて運転した。
無事到着して、彼女の体調を様子見しながら入場した。出発した時はお天気があんまりよくなかったんだけど、着いた頃には晴れてて気分が良かった。
さーてどんな感じなんでしょうとキョロキョロしていると、チケット売り場に人の良さそうなおじさんがいて、いろいろ説明してくれた。とってもいい人だった。彼女も同じように思っていたみたいで、二人でべた褒めしてた。
プラネタリウムの投影までは結構時間があったため、展示物を見て回ることにした。おじさんいわく、一時間なんてあっと言う間ですよとのこと。しかし僕たちには二時間の余裕があった。時間を持て余さないか少し心配だったけど、おじさんの言葉は正しかった。いや、ある意味正しくなかった。二時間ですらあっという間だった。
フロアごとに様々なテーマの展示物があって、体験できたり触れられたり、面白いギミックがいっぱいだった。僕も彼女もこういうの大好き。楽しくて楽しくて仕方なかった。小学生の頃とかにこういう所に来ることってあるけど、その時より絶対今日のほうが楽しんでいた。
彼女と一緒っていうのがやっぱり楽しさを何倍かにしてくれる。一緒に、おぉ!ってびっくりしたり、わいわいいいながら展示物で遊んだり。とにかく楽しい。
自転車を漕ぐことで、体験できる展示物があったんだけど、僕が必死に漕いでひいひい言って出た結果よりも、彼女が漕いで出した結果のほうがめっちゃ良くて笑えた。あとすごい必死に自転車をものすごい速さで漕ぐ彼女が、普段こんな姿見たことない!ってなって笑ってしまった。彼女が運動する姿って見たことないから、自転車を漕ぐという動作だけだけど、新鮮だった。こんなこと言うとまた馬鹿にしてるって言われそうだけど、素早く動く彼女って面白い。必死な彼女も可愛くて、いいなあって思った。この自転車こぐやつ疲れるけどすごく楽しかった。
楽しみにして訪れたわけなんだけど、その楽しみの期待を裏切らず、むしろ上回る楽しさを感じていた。
そして気付けばプラネタリウムの投影時間。
プラネタリウム初心者の僕たちはどこの席が観やすいのかとか、どういう感じで観るものなのかといった知識がないため、他の人に習って席に座り、頭上を見上げていた。
照明が落とされ星空が投影されると、本物の空を見上げているような、空がどこまでも遠くに続いているような、不思議な感覚になった。ヒーリング音楽みたいな優しい音楽と、薄暗い空間と、優しいお姉さんの解説の声によって、僕たちは眠りに誘われていた。
何度か真剣に、寝たいって思った。
彼女も同じだったようで、一時本気で寝そうだった、目を閉じていたって言ってた。
プラネタリウムで寝ちゃうっていう話は耳にしていたけど、あぁこれは寝るわというのが僕たち二人の感想である。
できることならば、二、三時間寝るためにあの空間を貸し出してほしいものだ。音楽を流して星空を投影してくれれば素晴らしく心地よい眠りにつけそうな気がする。
肝心の内容だが、これまたすごく楽しかった。もうあこは一種のアトラクションと言えるレベルだ。一瞬自分が建物の中にいることを忘れさせてくれる。素晴らしい。
気に入ったのでぜひまた来たい。プラネタリウムってこんなに素敵なものだったのねって感じだ。ご家族連れも、カップルも、お一人でも、ぜひプラネタリウムを観に行ってください。こんなことを言いたくなるくらい気に入った。
大人が行くのは変かなと心配していた彼女だったが、今日見る限り大人ばっかりで、みんな楽しそうに展示物を見ていたので、全く変ではなかった。彼女はそれを見て安心したようだった。休日はまた違うんだろうけどね。
大満足の僕たちは科学館を後にして、これからどうしようかと計画を練った。
ふたりともどうしても行きたいところとか、どうしても欲しいものがあるわけではないので、少し悩んだ。結果、とりあえず交換日記用のルーズリーフを買いに文房具屋さんに行こうかって事になった。
以前行ったところじゃないところ!って思って向かったら、行ったことあるところだった。この辺の地名とか道が全く頭に入っていない証拠。
ぐるっと店内を見て回ったけど、これといって素敵!ってなるものがあったわけでもなく、必要なノートだけを買った。彼女の不調は続いていて、非常にかわいそうだった。やっぱり体調がすぐれないと、お買い物とかも100%楽しめないよね。
それから本屋さんにも行ってみようということで調べてみたところ、すぐ近くに本屋さんがあったので、そこへ向かった。
初めて来るところで、やはり本屋さんごとに品揃えとか陳列の仕方というのが違って、それぞれ個性があって面白いなと思った。推している本の違いとかね。
少し前に僕が彼女にプレゼントした本があって、それを僕もものすごく気に入ったので、自分用のものを買おうかなあと悩んでいたんだけど、この本屋さんにも置いてあった。しかも初版本だった。本好きにとって初版本というのは少し特別なもので、好きな本は初版で揃えたいなんて思ったりするものだ。実はちょっと前に、僕がプレゼントしたのは第二版だったということが発覚していて、彼女が少し残念がっていた。
初版本を発見したことで、これを買って、彼女にあげれば彼女は初版本を手に入れることができて、最初にあげた方の本を僕が貰えば、自分の分の本も手に入れられて、一石二鳥だ!となった。完璧な計画である。
僕は彼女に同じ本を二冊プレゼントする形となった。
本屋さんでの買い物を終え、夕飯タイム。
和食を食べよう!ってことで和食屋さんに。初めて行くお店で、価格帯とかメニューとかいまいち分かってない状態だったけど飛び込んだ。
メニューが豊富で、お値段はちょっとだけ高かったけど許容範囲。彼女に好きなもの食べていいよ!って胸を張って言える感じだった。
美味しそうなものがいっぱいだったのでどれにしようかなあってかなり迷ってから注文。
やってきた料理はとっても美味しくて、大満足だった。
彼女が、僕にデザートを食べる?って確認してくれたと思って首を振ったところ、実は彼女が食べたかったのだというのが後から判明して申し訳なく思った。彼女が普段食べたがらない系統のやつだと勝手に思っていたので、彼女が食べたがっているという可能性が視野に入っていなかった。ごめんね。あと僕がのんびり食べていたら彼女をだいぶ待たせてしまった。それも申し訳なかった。
食事を終え、スーパーへ寄ってデザートを買おう!と車を走らせた。デザートを食べられなかったお詫びになんでも買うくらいの心づもりだった。
知らない土地のスーパーってなんだか新鮮な気持ちになる。楽しい。見たことない商品が置いてあったりするし。
地場産品っぽいチーズケーキとパックに入ったクリーム大福を買って、車に戻って食べた。チーズケーキが想像以上に美味しくてびっくり。お値段もまさにぴったりっていう金額で、文句なし。また見かけたら買いたくなるレベルだった。
チーズケーキを食べ終え、帰路につくため車を走らせ始めた。大福は後ほど食べることに。
最後にレンタルショップへ寄り道。
大福を食べて、ちょっと休憩して、CDを借りた。彼女が聴きたくなった懐かしのアーティストたち。聴いたら小学校から中学校くらいのことを思い出しそう。
少し良くなったかと思われていた彼女の頭痛がぶり返してきて、かなりしんどそうだった。少しでも楽になるようにと肩と首のマッサージをしてあげたけど、彼女のカチコチの肩はものすごく手強い。一筋縄ではいかないとはまさにこのこと。
そうこうしているうちに帰らなくちゃいけない時間になったんだけど、協力プレイするって言ってたゲームの存在をすっかり忘れていたのでちょっとだけ帰る時間を送らせて、遊んだ。
このゲーム本当に面白い。協力プレイがどれだけでもやっていたくなる面白さ。
でも時間も遅くなっちゃうし、彼女の体調も良くないし、彼女を早く休ませてあげなくっちゃ!ってことで、ゲームを切り上げて家まで送っていった。ゲームはまたやれるしね。
風邪かもしれないなあってことで、今夜は風邪薬を飲んで早めに寝ることをおすすめし、お別れした。
早く良くなるといいなあ。
それにしても今日はものすごく楽しかった。本当に心の底から楽しんだ。きっと彼女と行ったら同じように楽しめるところはまだまだあるんだろうなあって思う。
彼女も僕と同じくらい楽しんでくれたはず。体調が良くなかったから少し無理をさせてしまったかもしれないけど、一緒に楽しんでくれて嬉しかった。
とても良い一日だった。