かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

どーん

 今日、彼女がどーんと勢い余ってぶつかってきたことがあった。

 ぶつからないようにしようと思えばできたのかもしれないけど、思った以上に勢いがあったことは事実だったみたい。

 別の場所で顔を合わせたときに、さっきは勢いつきすぎたって彼女が言ってた。

 さっきはほかの人もいてリアクションを取りづらかったのもあったので、僕はもう一回ぶつかってきていいよ!って待ち構える体制をとった。もちろん彼女が再度ぶつかってきてくれるとは思っていなくて、なにやってんだって言われるものと思っていた。そしたら彼女がどーんってぶつかってきてくれた。

 嬉しくてぶひぶひした。彼女がどーんってしてくるのってこんなにうれしいんだ!って思った。あとどーんってぶつかってくる彼女可愛い。

 そしてふと思ったんだけど、最近座敷わらしが僕やY君に、すきあらばどーんって軽くぶつかってくるということが頻発していて、うんざりしていたことを思い出した。自分より年下の女の子が何の脈絡もなくどーんってぶつかってくるという状況だけを聞けば、なんだかほほえましい感じもするし、もしかしたら可愛いっていう感想が出てくるかもしれない。でも僕とY君は結構本気でなにしてきやがるんだというような感想を抱いている。

 で、彼女の話に戻す。

 行為としては、ぶつかったということで彼女も座敷わらしも共通のことをやってきたのに、僕の中に芽生える感情というのは真逆といっていいことに気付いた。

 彼女がどーんってしてくるのはこんなにも嬉しくて、彼女のことも可愛いと感じるのに、座敷わらしには全くそんな思いは生まれない。

 そりゃあ当たり前といえば当たり前なんだけどさ。彼女のことは大好きだけど、座敷わらしのことは嫌い寄りの好きみたいな感じだし。

 どーんってされて心があんなに踊るのは彼女相手だけだなあって思ったのでした。

 彼女とは手が触れるだけでもめちゃくちゃ嬉しいからなあ。幸せが内側からあふれてくる感じがする。

 相手によって、同じ事象でも全く別の印象を持つんだなって実感した出来事だった。