かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

ふむす

 今日はふたりとも休みだったんだけど、遊ばないでゆっくりする日とした。

 彼女はここ最近ずっと疲れているし、ゆとりのある時間というものを過ごせていないので「丸一日暇」というその暇さこそ今の彼女に必要なものだと思った。

 いつもよりたくさん寝て、彼女からの連絡が来た音で目が覚め、それでもずるずる布団から出ずにしばらく彼女とやり取りをして、もぞもぞと起きだす。幸せな朝だ。

 スマホで彼女と連絡を取りながら、彼女から借りた本を読んだ。彼女と一緒にでかけた時に見つけた本で、見た目がすごく好きだったのと、彼女の好きな作家さんの作品だったのとで即買ったもの。読み終わったというので貸してもらった。

 ジャンル的には児童文学に入るようなんだけど、むしろ大人向きなんじゃないかと思う素敵な作品で、読んでいると胸が暖かくなった。

 読書というのはこんな感じで心を動かされる体験ができるというのが良い所だと思う。

 登場するキャラクターが可愛いので読みながら彼女に、これが良いとか可愛いとかいいながら、結局最後まで読み切ってしまった。一度読み始めてそのまま最後まで読み切るなんてすごく久々。

 そうしていると彼女が買い物に出掛けるという。昨日彼女が言い出した「フムス」という謎の単語。調べてみると中東の料理で、ひよこ豆をなんとかやらするらしい美味しそうなものだった。

 材料を買ってきた彼女は、さっそく調理にとりかかったようで、僕もその頃夕ごはんのタイミングだったのでご飯を食べながら、料理の成功を祈っていた。

 出来上がった写真と味の感想が送られてきて、果たしてどんな味なのだろうかと凄く気になった。どうやらスパイシーな味っぽいというのは伝わってきたんだけど、雰囲気しかわからないしね。

 そしたら彼女から「たべてみる?」って連絡がきた。もちろん僕は食べたい!って返事をした。そしたらなんと届けに来てくれるというではないか。

 この時、今日のブログのタイトルが「ふむす」になることが二人の共通認識として生まれた。

 彼女が来てくれるというので僕は待ち合わせ場所に向かい、彼女の到着を待った。彼女から漫画を貸してって言われていたので用意して持って行った。

 すぐに彼女が到着して僕はわくわくしながらフムスを受け取った。

 容器の蓋を開けてにおいを嗅いでみると、好きな感じのいいにおいだった。実を言うと僕はひよこ豆が苦手で、味は気になるもののおいしいと感じるかどうかは不安だった。

 でもにおいがいい感じだったので安心してひとくち食べた。

 めっちゃうまい!スパイシー!食べた瞬間から口の中に広がる香辛料のかおりとほどよいしょっぱさ。

 食べられるか心配していた反動で、美味しさに対するびっくり具合が増した。

 すごく美味しくて、もうひとくち食べたい!もうひとくち食べたい!ってなる味だった。

 彼女の手作りという付加価値を除いたとしても、凄くおいしかった。

 ちなみに書いている今もまた食べたいなーって思っている。

 その後、僕が買い物に行きたいと思っていることは伝えてあったので、彼女がそれに付き合ってくれることになった。

 期せずして彼女と一緒の時間を過ごせることになりるんるんの僕。

 目的のものが置いてなかったんだけど、CDを借りることにして彼女と選んだ。こういうの楽しい。ちょっとしたお出かけデートって感じがする。

 買い物を終え、そらからしばらく、彼女は僕のスマホで漫画を読んで、僕は彼女のマッサージをするという、リラックスタイムを過ごした。まさか今日こんな風に彼女と一緒にいられると思わなかったので凄く幸せだった。

 気付けば二時間以上彼女と一緒にいた。時間が経つのが本当に早い。彼女といるときだけ三倍くらい時間が経つのが遅かったらいいのに。

 あ、そうそう。僕が買った電子書籍が彼女にウケけて嬉しかった。僕が笑ったところで彼女も笑っていて、すごくハッピーな気持ちになった。同じものを楽しく感じられるって凄く大事なことで、凄く素敵なことだなって思った。

 前半ものすごくぼーっとしていた日だったけど、後半が充実しててとっても楽しかった。

 良い一日をありがとう。