かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

問題発生

 本日、新人さんが失態を犯して、みんなに迷惑が掛かった。

 本人不在のため、みんなやり場のない怒りや失望を抱き、悶々としていた。

 この新人さんは、以前にもちょっとした事件を起こしていて、その時もみんな心になんとも言えない気持ちを抱えることとなった。

 時間が経ち、その事件がみんなの中で風化したり消化されたりしていつも通りになってきたこのタイミングで、新たなる失態。

 ぷんぷくしていても、ある程度こちらに配慮してくれるくまもんが、もうぷんぷんで手がつけられないくらいだったし、失礼男も怒っているという態度ではなかったけど、うんざりはしているようだった。

 そして僕は、やれやれって感じだった。せっかく頑張っていてみんなの好感度も回復してきたところなのに、こういう失態を犯されると面倒を見るのが嫌になってしまう。もう知らなーいって言いたくなる。

 そんな騒動の渦中で、彼女は冷静に事態を分析していた。

 もちろん、新人さんの無責任が引き起こした事態にご立腹だったと思うのだが、その感情とは切り離して、起こった問題の理由や原因について考え、それをどのように新人ちゃんに伝えるかまで考えていた。

 それに関して、僕は上の立場であるくまもんや失礼男に言ってもらえればいいんじゃないかなと思ったのだが、彼女としては上の人が言うこととは別に、私達の立場から言えることがあるんじゃないのかな、と言っていた。

 そういう考え方ができるのって素晴らしいなって思ったし、同時にしらねーって丸投げしようとしていた自分が良くなかったなと反省した。

 彼女は新人さんにメモを書くことにするって言ってた。彼女が書いてくれるなら間違いはないし安心して任せることができる。

 新人さんに対して注意をするという役目を彼女にすべて任せてしまうのは申し訳ないと思う。この件に関しての責任を彼女に持たせてしまうことにもなる。彼女はそれをわかっていて、自分がやるよって言ってくれた。こういう時、すごく頼りになる。だからこそ頼りすぎて自分が楽しちゃいけないなって思う。

 彼女は誰かを注意することが好きではないし、やりたいとも思っていない。他にできる人がいないだろうというのもあるし、他の人に任せるよりも彼女がやったほうが上手くできるという部分もある。それを考慮して彼女は自ら進んでやってくれる。

 だから勘違いしちゃいけない。彼女はやりたくないけどやってくれているのだ。決してそれを望んでいるわけではない。

 やってくれているから自分はやらなくていいや、となってしまわないように気をつけないといけない。人は楽をしたがるいきものだから、彼女がそうやって頑張ってくれていることを分かろうとしなくなってしまう。

 気をつけなきゃいけない。