かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

あがりしょう

 今日仕事をしていて、もうずっとこの仕事をやってきて、仕事中に緊張するってこともほとんどないなあって考えてた。

 僕は結構あがり症で、子供の頃から顔が真っ赤になったってからかわれたり、人前でうまく喋れなかったり、とにかくすごく緊張するタイプだった。

 仕事を始めたばかりの頃は緊張で手がふるえてガタガタしながら、すごく必死だった記憶がある。

 そんな僕も慣れによって、全く緊張もせず仕事をこなして、晩ごはんなんだろうなあとか考えながら作業ができるようになっていった。

 では今の僕に緊張することってないんじゃないかな、何かあるかなあって考えたら、すぐに見つけた。

 彼女に関連している。

 そう、彼女を怒らせてしまった時。

 怒らせちゃった!大変だ!どうしよう!っていう慌てる気持ちはもちろんある。それとは別に、次の一手、怒らせてしまった彼女に対してどんな行動や発言をするかを思案している時にすごく緊張する。それによって取り返しの付かないことになってしまうのではないか、というある種の極限状態に追い込まれる僕は、焦りと緊張で思考が停止してしまう。

 あの時の僕は、まさに緊張していると言える。

 冷汗をかくし、口の中はカラカラになるし、まともな思考ができない。

 すごく身近に緊張するときあったなーって思った。

 完全に彼女を怒らせてしまった時じゃなくても、ちょっとした失言とか、失敗が露見した時とか、心臓を掴まれたような感覚と全身が強張る感覚に襲われる。

 そして、この緊張には慣れることはないだろうなと思う。

 ただし、この緊張に襲われた状態で、頭を回転させられるようになってきている気はする。停止してしまっていた状態から、鈍い動きだけど少し前進できるようになったんじゃないかなあって。

 これは彼女を怒らせてしまった時じゃなくても、なにか窮地に追い込まれた時に思考を停止させずに考えることができるようになってきているってことなんじゃないかなと思った。

 慣れるというよりも、この緊張に立ち向かえるようになってきた、かもしれない。

 そう考えた時に、彼女は僕を精神的に成長させてくれる存在なんだなって思った。

 僕が彼女を怒らせてしまった時も、彼女はただ怒るわけじゃなくて、原因と今後取るべき対策というところまでを僕に考えさせてくれる。

 彼女によって僕は成長させてもらえてるなって感じた。

 緊張しいの僕が、仕事によって成長して、さらに彼女によって成長している。

 緊張しいなのが小さい頃からすごく嫌だったから、すごくありがたいことだ。