電話
最近彼女は疲れているようで、いやもう最近というかずっと疲れてるんだと思うんだけど、とにかく疲れていて、寝る前に電話するとすぐに寝てしまう。
たぶんみずまんじゅうくんの関係で早起きしているのもあると思う。
ちなみに、すぐに寝ちゃうのが嫌だっていう話ではない。
以前はなかなか眠れずに苦しんでいたこともあったし、何度も目が覚めてしまうようなこともあった。だからそれに比べたら、早くすんなり眠れるのって素晴らしいことだと思う。
僕にとって彼女との電話は、その電話という行為自体がすごく大切なものだ。一日を締めくくるための日課のような位置づけになっている。もちろん何かしらの理由で電話ができない日もあるから、どうしても毎日したい!って思っているわけじゃないけど、電話できると落ち着く。
僕から、寝る前にどうしても伝えておきたい話というのはあまりない。僕は話が上手くないし、一日のうちにあったことを伝えようと思ってもそこまで面白い事がない。伝え方によっては面白くできるはずなんだけど、出来事を彼女に話して聞かせていると、話し終わったときに彼女に「で?」って言われてしまうようなオチのないつまらない話しかできない。
彼女はちょっとした出来事から、大きな出来事まで、とにかく面白く、わかりやすく話をしてくれる。あまりに盛り上がると寝るのを忘れてしまうくらい。
電話をするときは主に彼女が、遭遇した出来事とか直近の予定のこととかを話してくれるのがいつもの流れだった。最近はそれがないので、以前に比べると彼女の近況とか予定っていうのを把握できていないなって思う。
ただなんにせよ、僕と少しでも話をして、彼女の一日が終わるっていうのはすごく嬉しいことだ。
彼女がその日最後に話をしたのが僕なのだから。
そしてそれは僕にとっても同じこと。
彼女が眠ってしまったのを確認して、僕も眠りにつく。そんな毎日を送れることがとても素敵なことなんだなと思う。