かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

おおあめ

 昨日の夜からの雨が止まずに降り続き、朝までの間にかなりの量の雨が降っていた。

 彼女の家の近くには川が流れていて、雨が大量に降ると水位が上がって橋が通れなくなってしまう。

 今日の彼女はまさにその状況で、仕事に行かなくちゃいけないんだけど、橋が通れない。仕事に行きたくないわけでも、体調が悪いわけでもないのに、仕事に行けない。

 泣く泣く彼女は職場に連絡をして、休むことを伝えた。

 僕にはその少し前に彼女から連絡があって、こんな状態になってるっていう写真が送られてきていた。

 言葉だけでは想像しにくいんだけど、写真があるとかなり分かりやすい。増えた水位のせいで道路が見えなくなっていて、ひと目でひどい状態だというのが理解できる。

 僕は問題なく仕事にいけたので、彼女の分まで頑張って働こうと心に誓った。

 職場のみなさんに、彼女の状態を伝えるという使命があったので、とりあえず出会った人に彼女の状況と、送られた写真を見せて回った。みんなびっくりしてて、こんな風になるんだ!って感じの反応をしてくれた。大事な予定がある日とかにこんな風になったらすげー困るじゃん!って謎の心配をしてくれる人もいた。

 みんな彼女の心配をしてくれたり、大変だって同情してくれたりで優しかった。

 休まなければいけないほどひどい状態だっていうのをみんな理解してくれたと思う。

 それがきちんと伝わらないまま、台風を口実にさぼったなんて思われたら困るし、今後も台風とかで同じ状況になることもあるかもしれないから、みんなが今回きちんと分かってくれたことはすごく重要だったのかなと思う。

 その後、遅めの出勤だったY君にも、彼女が出勤できないため休みということを伝え、写真を見せると「仕事を休むくらいってどんだけ?って思ってましたけど、これはやばいっすね!」とやっぱりびっくりしていた。そして「どんだけ?って思ってすいませんでした」って反省してた。

 Y君がそんな反応をするくらいに、彼女の近くの橋は大変なことになっていたのだった。

 彼女が出勤できない分、僕の働く時間が伸びたんだけど、僕が頑張って働いて彼女の抜けた穴を埋めれば、誰も困らないし、彼女も人が足らなくて申し訳ないって思わなくて済む!って思ったらすごくやる気がでて仕事を頑張れた。

 彼女は先日の疲れがまだ抜けていない様子だったし、今日休んでゆっくり身体を休めてもらえたほうが良いなとも思った。

 彼女のためって思うとすごく頑張れるね。いいことだ。