かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

代理

 今日彼女は休み。僕はお仕事。

 今後の作業において、負担を減らして欲しいという彼女からの要望があり、それを受けたくまもんが作業計画を練っていた。

 完成した計画を彼女に送ったのだが、どうやらくまもんと彼女の間で行われた話し合いの結果と、完成した計画の間に差があったようだ。彼女の要望が反映されていないわけではないのだが、なんかちょっと違うっていうような。

 そもそも彼女がどうしてそういう要望を出したかといえば、最近の忙しさと対人関係でのストレスによって彼女がかなり追い込まれた状態になってしまったことがあり、すこし負担を減らして余裕を持ったらどうかという考えがあってのことだった。

 で、その要望と決定の差異に関して彼女が直接くまもんに話せればよかったんだけど、彼女は休みだったしくまもんは明日休みで話をするタイミングがないってことで、代わりに僕が話をすることにした。

 彼女とくまもんとの間で話されたことに関して僕は概要しか知らないので、とにかく余計な口出しをしないようにして、事実の確認だけ行おうと思った。

 くまもんに、彼女が要望がきちんと伝わっているか心配していたという感じで、差異について聞いてみた。

 くまもんは彼女の言っていたことを踏まえて、彼なりに彼女の負担を最大限減らそうとしてくれていた模様。

 例えば、現状彼女に掛かる負担が10だったものに関して、負担を8に減らして欲しいというのが彼女の要望だった。でも状況によって10になってしまうのも仕方ないし、そうなったら頑張るというのが彼女の思いだった。

 くまもんは負担をすべて8に統一していた。

 彼女としては無理に8にしなくても良かったのにという状態で、たとえば9になる時があってもいいし10になる時があってもいいというのをくまもんがしっかり理解してくれているんだろうかという疑問を持っていた。

 そこら辺をくまもんに聞いてみると、彼女が確かに8じゃなくてもいい、10になったとしても頑張ると言ってくれていたけど、ということは10だとつらいから8のほうがいいんだろう、と考えてすべて8の負担で統一したということだった。

 彼女としては、自分の負担を減らすことで周囲に迷惑が掛かるっていう状況を出来る限り少なくしたい。負担を8にすることで、周りが凄く大変になるとか困るっていうことになるのであれば10の負担でも頑張るよっていうつもりだったんだと思う。

 それを受けたくまもんは、彼女が大変だから10の負担をなるべく8にしてあげたほうがいいんだろうということで頑張った。

 どっちも思いやった結果、差異が生まれたということみたいだった。

 疑問が解消してすっきりした僕は、彼女が負担を減らして欲しいって言ってはいるけど、周囲に迷惑を掛けたくないと思っているし、できるだけ頑張りたいと思っているっていうことをくまもんに伝えた。くまもんもそれは理解してくれているようだった。

 彼女に掛かる負担の大きさというのをくまもんも少しは分かってくれているだろうし、彼女が頑張っていることも伝わっていると思う。この件に関して、くまもんは出来る限り彼女の要望に応えて負担を軽くしようっていう思いで臨んでいることが伺えた。

 めんどうだなあって思ってる感じはなくて安心した。彼女が一生懸命配慮して、遠慮して、勇気を出して自分の要望を伝えたのに、そんなふうに思われてたら悲しいからね。

 いつもこういう、彼女の意見の代弁をしたり彼女の気持ちを誰かに伝えたりっていうのをすると、余計なことを言ってしまったり間違ったことを言って失敗したりしてしまうので、今日は出来る限り余計なことを言わないように気をつけた。

 うまくできたかなあ。