かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

ケーキとアドバイス

 今日仕事をしていてふと、あぁ今日お母さんの誕生日だ!って思いだした。

 今月に入ったくらいの時は覚えていたのにすっかり忘れてしまっていた。

 仕事終わりに用意できるプレゼントを考えてみたものの、名案が浮かばない。そもそも僕は今日所持金900円という状態で、まともになにか買うことは不可能だった。

 ケーキを買うにしてもふたつ買えるか買えないかくらいかなあと思って悩んでいると、彼女が出勤してきた。

 彼女に今日お母さんの誕生日だったって言うとすぐに「ケーキでも買って行ってあげな」って言われた。僕の悩みを簡単に払拭してくれる。お金がないよーって言ったら一個買えばいいよと背中を押してくれた。でももしかしたらすでに家にケーキが用意されているかもしれないとかなんとかぐだぐだ言っている僕に、いろいろ案を出してくれて、買いに行く決心が着いた。

 あんまりなんというか、こういうのが得意じゃなくて、照れくさいのかなんなのか自分でもよく分からないんだけど、家族にプレゼントを用意するというのが苦手。

 だから今日も彼女がいて、ケーキ買いなよって後押ししてくれなかったらそのまま家に帰っていたかもしれないなと思った。

 お陰でケーキを買って帰ることができた。ありがとう。

 お母さんに渡すと喜んでくれた。そんなに良い反応もらえないかなあとか不安に思っていたんだけど、思った以上にニコニコで嬉しそうだった。

 彼女にもそのことを報告したら一緒に喜んでくれた。

 彼女は誕生日をお祝いすることを大切にしているから、僕もそれを見習うようになった。以前よりしっかりお祝いしてるなあって思う。今までそんなにしっかりお祝いしてなかった。プレゼントを用意してなかったり、ケーキを用意してなかったり。まあ今回も誕生日のこと忘れてたからだめなんだけどさ。

 彼女は僕のことと僕のお母さんのことを考えて、ケーキを買って行ってあげなって言ってくれたと思う。お母さんのためにそれくらいはしてあげなよっていう思いと、ケーキ買って行ったらお母さん喜んでくれるよっていう思いで。

 今日だけじゃなくて、彼女のアドバイスにはとても助けられているなって思う。いつも、行動力がなくてなかなか煮え切らないへたれな僕の背中をおしてくれる。

 おせっかいにならず、相手のことを考えた適切なアドバイス。彼女の特技の一つだね。