心を落ち着ける

　彼女は頑張りやさんだ。

　自分が無理してでも頑張ってくれる。

　だから、僕と遊ぶのも頑張って予定を開けて、頑張って遊べるようにしてくれていた。それもほぼ毎週だから、毎回かなり彼女の負担になっていたと思う。

　数日前、彼女から、毎週遊ぶのは体力的にも精神的にもしんどいから、遊ぶ回数を減らそうと提案された。たしかに今の彼女はすごくしんどそうだし体調も良くない。僕と遊ぶのをやめることで彼女が休めて心に余裕ができるんだったらいいなと思った。遊びたい気持ちはすごくあっけど、それを我慢することで彼女のためになるならと思った。我慢できるって思っていたけど、自分が思っていたよりも我慢することはつらいみたいで、どんだけ自分は彼女と遊びたいんだよって思った。

　この事についていろいろ考えていたんだけど、彼女にとって単純に遊ぶ日を減らすという体力的負担の軽減よりも、僕と遊ぶ日を作らなければいけないという精神的負担から開放されることのほうが重要なことなんじゃないかなと思った。

　彼女は僕と遊びたくないわけじゃないって言ってくれていたし、それが慰めじゃなくて本当のことなんだろうと信じているんだけど、それと同時に遊ばなきゃいけない義務感みたいなものに苛まれていたんだろうなって思う。

　これは僕にとって全くいいニュースではないんだけど、彼女と遊ぶことを我慢するための納得できる理由となってくれる。

　僕が負担になっているんだから、僕が我慢することで彼女を助けられる。

　今まで通りでいこうとすれば、遊びたい遊びたいという気持ちが溢れてしまって、きっと彼女にまた迷惑を掛けることになる。

　少し彼女と距離を置いて、このガツガツした気持ちを抑えられるようにならなくちゃいけないのかなと思う。

　彼女と仲良くしたいから遊びたい！って思っていても、無理に遊ぶようにしてたら彼女に嫌われちゃうし。遊ばないと嫌われちゃうわけじゃないし。

　心を落ち着けたい。