かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

気が利く人。

 彼女は気が利く。

 さりげない気配りから、相手を喜ばせる素敵な気配りまで、さらっとできる。

 プレゼントを用意するときも、相手が喜ぶものをって気を利かせて選ぶ。喜ばせるためにはどんな風にラッピングしたらいいかとか、複数のものを組み合わせるとしたらどんな風に組み合わせたらいいかとか、かなり考えている。相手の好みと目の前に提示された材料を組み合わせて一番良いと思われるプレゼントを用意する。

 そうすることで気の利いたプレゼントが完成するわけだ。

 僕がプレゼントを選ぶときも、こうしたらいいんじゃない?って気の利いたアドバイスをくれる。お茶屋さんに来たのにプレゼントはお菓子にしようとしていた僕に、お茶もあげたら?ってアドバイスしてくれる。お茶屋さんに来てるんだからそりゃあそうなんだけど、その時の僕はそんなこと頭にない。言われて初めてたしかにそうだ!って気づく。

 彼女は頭が良いから、余計なことにならない気の利かせ方ができる。僕のこのプレゼントの話にしても、僕が分かっててあえてお茶を除外してお菓子を選んでいたのなら、彼女はわざわざお茶も入れたらって言わなかったと思う。僕からその雰囲気を感じ取れたらってことね。だから彼女からアドバイスされても全く嫌な気持ちにならない。他の場面においても彼女の気遣いっていうのは人を嫌な気分にさせないと思う。気を利かせてあげたっていう自己満足で終わらない。

 彼女の知り合いと、また別の彼女の知り合いとの仲介をして、とある物品を受け渡すお手伝いをした時、貰う側の知り合いが気が利かない人ということを考慮して、手土産を持って行くことを提案した。だがそれも、直接的に伝えると角が立つ相手だったので遠回しに伝えることで、取引が円滑にお互い嫌な思いをすることなく成立した。完全に彼女の手柄である。

 僕もいつの間にか手土産持参が習慣になった。今までそういうの気にしなくって、たぶん男は特に気にしないんだと思うんだけど、彼女のおかげで重要さに気づいた。

 そう、彼女はなにかを伝えるときの気の利かせ方が上手いんだと思う。

 仕事のミスを指摘する時には、直接言うよりも文章のほうがプレッシャーにならないという点でメモを用意する。それにメモならば見返すことができて相手の中にも残りやすい。もちろん場合によっては直接伝える。その時の言い方もまた厳し目に言うのか、そんなに気にしないでねっていう感じで軽く伝えるのか、その辺りの判断も素晴らしい。

 仕事中も小さなことに気づいて気配りできてるなあって思う。これはここに置いておいたほうが使いやすいんじゃないかとか、前に誰かがこう言っていたからこうしたほうがいいんじゃないかとか。ちょっとした誰かの発言とか、以前の出来事ってのをしっかり覚えているから、それを踏まえて判断して、より気を利かせることができるんじゃないかなあ。

 気が利く人ってなかなかいない。僕の周りで気が利く人なんて彼女くらいしかいない。それだけ気配りって難しい。

 子供に対する接し方とかも、上手い。子供が楽しんだり喜んだりできるように気を利かせられる。それは子供はこういうことが好きだとか、こうやって接すればいいっていう知識とか経験という土台があることが前提で、そこから彼女にしかできない発想っていうのがあって、それを踏まえて気の利いた行動がとれる。

 だから彼女はお子様に人気。

 気が利く人って素敵だから人気者だよね。

 視野が広くて、知識があって、考える力があって、行動力があって。発想の柔軟さも大事だと思う。それがあって初めて気が利く人になれる。

 彼女すごい。